ミネラルは五大栄養素の一つであり糖質、脂質、蛋白質、ビタミン等の栄養素と共に病気予防の効果や体調管理の効果などが得られる栄養素だが、ミネラルは作ることはできない栄養素のため日々の食事や食材や健康食品等から摂ることが必要だといわれている。
このミネラルはナトリウム、マグネシウム、鉄、コバルト、モリブデンリン、イオウ、塩素、カリウム、カルシウム、クロム、マンガン、銅、亜鉛、セレン、ヨウ素の16種類が現在はミネラルとして言われており、カルシウム等は骨の形成や骨粗しょう症対策などに効果的であることは有名。
ミネラルを多く含む食材としては大豆製品や乳製品などには多くのミネラル成分が含まれており、日頃の食事で自然と摂っている方もいれば、食事の偏りであまりミネラル類を摂取していない方もいるでしょう。
以下で、各ミネラル類の効果やその栄養を含む食材などをまとめてみます。
ミネラルと食品
ミネラルは人間の体にとって必要な栄養素でありながら人間が自分自身で作り出すことのできない栄養素です。
なので日々の食事からの摂取により各ミネラル成分を補給することが必要になってきますが、どのような食材にミネラルが含まれているのか?どの食材がミネラルが豊富なのか?どのミネラルがどのような効果があるのかを知っておくと摂取の際の参考になりますので確認しておきましょう。
- ミネラル類
- マンガンは脂質、たんぱく質、糖質を代謝
- 銅の効果は免疫力向上や動脈硬化の予防
- 鉄は貧血防止や疲労回復効果が
- 亜鉛の働きは新陳代謝向上や抗酸化作用
- カルシウムは骨や歯の発育に必須なミネラル成分
- マグネシウムの効能は鉄分の働きの補助や血管へ
- カリウムの利尿作用で体内の不要物を排出
- リンはエネルギーの運搬など重要
- ナトリウムは筋肉の運動に効果的
- 硫黄の摂取で糖質や脂質の代謝向上を
- 塩素は消化機能の向上
- クロムは糖尿病の予防に効果的!多く含有する食品とは
- コバルトは造血機能や赤血球に重要な働きが
- セレンは毒性の軽減に過酸化脂質から保護の効果が
- モリブデンは糖質や脂質の代謝に痛風の原因である尿酸に関連が!
- ヨウ素は子供の発育、エネルギーの代謝など
ミネラルとは?
ミネラル(無機質)は骨や歯などに関連するカルシウムやリン、タンパク質と結合しさまざまな働きをもつ鉄、リン、イオンなど、体内の酵素と関連性が強いマグネシウムやマンガン、銅、亜鉛などさまざまな効果や働きを持っています。
これら多種あるミネラル類は欠乏症や過剰症など摂取量にも注意しつつ不足しやすいカルシウムや体質や病状、食習慣などを考えた上で適切に摂取し、健康管理や体調に維持、健全な人体の活動に役立てることが大切です。
以下では、各ミネラル分の特徴や働き、効果、効能を確認して行きたいと思います。
マンガンは脂質、たんぱく質、糖質を代謝
マンガンは酵素を助ける効果があり脂質の代謝、たんぱく質や糖質の代謝を活性化させたり、抗酸化酵素作用などが上げられます。過剰摂取などの心配もありますが、主に注意すべきはマンガン不足で、不足ずると高血圧や性機能低下や抜け毛などの症状が現われますので、これらの症状が現在出ている方はもしかしたらマンガ不足の可能性もあるかもしれません。
物忘れなどもマンガン不足が起因の場合もありますので、適度なマンガンの摂取を心がけるといいでしょう。
因みに過剰摂取しすぎると不眠症、手足の震え、頭痛などの症状が出るようですが、通常の食生活での過剰摂取はあまりないようですが注意はしておきましょう。
マンガンが豊富な食材、穀類、豆類、小魚など
銅の効果は免疫力向上や動脈硬化の予防
銅は鉄分などと共に貧血を予防したり血液に作用する効果があるといわれています。
免疫力を高めたり動脈硬化を予防したりと結構重要で、酵素の成分になり骨や血管の強化や成長促進効果があるので成長が盛んなお子さんや老化防止など幅広く摂取することが大切だといえるでしょう。
銅が豊富な食材、レバー類、魚介類、豆類など
鉄は貧血防止や疲労回復効果が
銅と共に貧血を予防したり血液に作用する効果があるといわれています。
鉄分は疲労回復や美肌効果にも効果的であり、鉄分が不足すると認知機能や免疫機能の低下や体温異常を起こしやすくなりますので注意が必要です。しかし過剰摂取でも異常を起こしますので適度な摂取が必要です。
銅が豊富な食材、レバー類、魚介類、豆類など
亜鉛の働きは新陳代謝向上や抗酸化作用
亜鉛は新陳代謝、抗酸化作用や免疫活性化などの効果があるといわれています。
タンパク質の合成など重要な働きをしておりアルコール分解や、育毛や薄げ対策にも亜鉛は効果を発揮する為、これらの症状の改善や予防を行いたい方は積極的に亜鉛の摂取を心がけるといいでしょう。
亜鉛が豊富な食材、魚介類、肉類、穀類、牡蠣や牛肉、豚のレバーなど
カルシウムは骨や歯の発育に必須なミネラル成分
カルシウムは骨の成分などで有名ですので骨密度の低下を防いだり、骨折の予防や高血圧の症状の緩和や予防、精神安定効果などが言われています。
また、カルシウムはマグネシウムと一緒に摂取すると効率的なカルシウムの吸収ができますので食事の際はマグネシウムを意識したメニューなどを考えるといいでしょう。
カルシウムが豊富な食材、牛乳、乳製品、大豆製品、小魚、ヨーグルトなど
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マグネシウムの効能は鉄分の働きの補助や血管へ
マグネシウムは骨を強くする効果や鉄分の吸収を補助したりする効果があります。
鉄分などとあわせて血圧の調整や高血圧の予防や改善に効果があり、偏頭痛や過労、睡眠不足、ストレスや喫煙などの改善に効果があると言われています。
鉄分やビタミンB6との相性がいい為、摂取の際は鉄分やビタミンB6と一緒にマグネシウムをとることでより効果的な働きになったり、他の栄養素の働きを活性化させることにもつながるでしょう。
マグネシウムが豊富な食材、豆類、海藻類、魚介類、ゴマ、アーモンド、カシューナッツなど
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カリウムの利尿作用で体内の不要物を排出
カリウムは高血圧の改善ややむくみ対策などに効果的な栄養素で、利尿作用による余分な塩分の排出や糖尿病の予防や改善などに効果があります。
摂取する為に日々の食事に取り入れる食材も多く、料理などに利用しやすいものも多いので日常の生活の中で自然に摂取することができるので適度なカリウムの摂取によりこれらの効果を得ることが可能でしょう。
カリウムが豊富な食材、芋、豆類、干物、アボカド、納豆、バナナ、にんにくなど
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リンはエネルギーの運搬など重要
リンは体内において豊富に含まれているミネラル成分でカルシウムと共に骨や歯を生成する主成分。リンの効果として挙げられるのがエネルギーの蓄積であり、筋肉や神経などへ適切にエネルギーを運搬する役割も担っている。
リンの欠乏による身体への影響は心筋症や骨が弱ってきますので適切な量のリンの摂取が必要で、年齢と共に骨密度などが低下してくる為リンの摂取によるさまざまな病気の予防を行うといいでしょう。また、カルシウムと結合して働く性質もありますので摂取の際は一緒に摂取するようにすると効果が高まるとも言われている。
リンが豊富な食材、プロセスチーズ、煮干、アーモンドなど
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ナトリウムは筋肉の運動に効果的
ナトリウムは体内の細胞に含まれる成分でナトリウムの摂取を行うことで筋肉の運動の助けを行い収縮運動や弛緩運動の働きをサポートしたり、情報伝達を行う細胞などにも働きかけてスムーズな情報の伝達を可能にします。
汗を多くかく場合はナトリウム不足に陥る場合もありますので、そういった場合はスポーツ飲料などでナトリウムが含まれている物を選び補給することで、先のべた筋肉運動のサポートや細胞活動へのエネルギーの提供などの効果が現われるでしょう。
ナトリウムが豊富な食材、食塩やみそ、しょうゆやスポーツ飲料など
硫黄の摂取で糖質や脂質の代謝向上を
硫黄の効果としてあげられるのが糖質や脂質の代謝を活性化させる効果です。糖質や脂質の代謝が高まる効果はダイエットや痩せる事を目的にする場合などに有効であり、適度な摂取は必須といえるでしょう。
また、硫黄は温泉などの成分としてもよく含まれており、美肌や美容の効果があるとされていますが、にきびなどの肌荒れなどにも効果があるとされており日々の生活の中で食事の改善などで摂取することでにきび予防や肌荒れなどの防止効果が得られるでしょう。
髪の毛の成分にも含まれて居ますので薄毛対策などにも効果的です。
硫黄が豊富な食材、牛肉に牛乳、小麦粉や玉ねぎなど
塩素は消化機能の向上
塩素の効果として挙げられるがペプシンを活性化させ消化機能などの向上があげられまが、過剰な摂取を行うと体内の細菌バランスなどが狂ってしまう為注意が必要です。
塩素を含む食品を多くとり過ぎないように気をつけることと、日頃の食事取り入れることが簡単な摂取方法でしょう。日本の食事に定番の塩やしょうゆなどに含まれて居ますので、それほど意識しなくても塩素の摂取は自然と行われているでしょう。
硫黄が豊富な食材、食塩、しょうゆ、みそなど
クロムは糖尿病の予防に効果的!多く含有する食品とは?
クロムは穀類、海藻類、魚介類などさまざまな食品に含まれるクロムですが、ビタミンCと摂取することで吸収率が高まる性質を持ちます。
ミネラル分であるクロムはセレンなどと共にサプリメントや栄養機能食品等に配合されている事も多く、糖質の代謝、インスリン作用の向上などの働きがあり生活習慣病でもある糖尿病の予防に効果的と言われています。
一般的な食生活の中で過剰に摂取しすぎる事はあまりありませんが、青海苔やひじきなどクロムの含有量が高い食品を過剰に摂取しないように注意が必要です。
- 青海苔
- ひじき
コバルトは造血機能や赤血球に重要な働きが
コバルトは体内でビタミンb12に変換され、ビタミンb12を多く含む貝類(アサリ、牡蠣、蛤)、乳製品、レバーなどを摂取することでコバルトの効能である造血機能や赤血球の作成に役立ちます。
赤血球は酸素と二酸化炭素を運搬する重要な働きを持ちますので、コバルト、ビタミンb12をしっかりと摂取することでこれらの機能の向上、健全な働きを維持することが大切です。
セレンは毒性の軽減に過酸化脂質から保護の効果が
タンパク質の結合しているセレンはさまざまな食材に含まれており通常の食生活の中で適度に摂取していいるミネラル分です。肉、魚、卵など幅広く含まれ摂取することで、体内でイオウやカドミウムなどに拮抗作用により毒性の軽減させる働きを持ちます。
他にも、抗酸化作用をもつ酵素の抗生物質でもあり老化防止の効果もあるとされています。
あん肝やたらこ、わかさぎ、いわしなどに多く含まれており、意識的に多く摂取したい時はこれらの食材を食習慣に取り入れる事で簡単に摂取することができますが、過剰に摂取しすぎると爪の変形や免疫機能の低下などの症状が出る事もありますので注意が必要です。
モリブデンは糖質や脂質の代謝に痛風の原因である尿酸に関連が!
モリブデンは体内で吸収されると血中を流れ肝臓、腎臓、副腎などさまざまな組織に送られます。鉄分の利用向上を促す働きを持ち貧血の予防にも役立ち、糖質の代謝、脂質の代謝などからエネルギーの生産も助ける効能を持ちます。
またプリン体を尿酸へと分解する働きもある為、プリン体を多く摂取する習慣をもつ場合にはしっかりと摂取して置きたいミネラル分でもあります。
尿酸は痛風の原因とも言われる物ですのでプリン体の過剰摂取に陥らないような生活習慣が望ましいですが、穀類、豆類、肉、魚、牛乳など幅広く含まれるモリブデンを適度に摂取しこれらの予防につなげる事にも役立ちます。
ヨウ素は子供の発育、エネルギーの代謝など
昆布、ひじき、ワカメなどの海藻類に多く含まれるヨウ素は甲状腺ホルモンの成分でもあります。体内のエネルギー生産を向上させる働きをもち、成長期の子供の成長や発育の促進を促す効果がある為、子育て時には特に意識的に摂取することが大切です。
ヨウ素は欠乏しても問題がありますが過剰摂取にも甲状腺機能の異常が起こりますので注意が必要です。ただし日本食には海産物が多く、昆布やワカメなどの海藻類を摂取する機会も多いのでヨウ素が不足することは少ないと言われていますので、取りすぎに注意を払う事が大切です。
- 昆布
- ひじき
- わかめ
まとめ
ミネラルは体調を整えたり健康を維持する為には必要な栄養素です。
実に多くの病気の予防や症状の緩和などにも役立っていますので、日頃の食事の際にしっかりと摂取する環境を作る事が重要ですので必要な栄養素を含む食品や食材、サプリメントなどを活用しミネラルの補給を行うといいでしょう。
しかし、過剰摂取などの影響の恐れがあるものもありますので、それらには注意が必要ですが、日常の食事であれはそれほど過剰に摂取することはないでしょうから安心して問題ないと思います。サプリなどを利用する際は用量をしっかりと守るように気をつけましょう。