アボカドは栄養素を豊富に含む食べ物で、サラダやパスタ、ディップなど幅広いレシピに使われる便利な食材ですし、とても美味しい食品です。
その味わいから脂質が多いイメージがありますが植物性の脂肪で不飽和脂肪酸を多く含むので、コレステロールや肥満などをそれ程気にしなくても良い脂肪酸ですし、ビタミンEやカリウムなど他の栄養素も豊富に含みます。
これらの脂肪酸は全身の細胞膜に必須とも言える役割を果しますし、リノール酸やオレイン酸など健康効果の高い脂肪酸ですので日々摂取しておきたい栄養素のひとつです。
そんな、アボカド(生)に含まれている栄養素の一覧とそれぞれの含有量や栄養素の効果や効能を確認し、日々の健康管理や栄養バランスに役立てましょう。

アボカド(生)にはビタミンE、パントテン酸、カリウム、葉酸、銅、食物繊維、ビタミンB6、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンCなどの栄養素の含有量が摂取基準量に対して高い割合で含まれます。
ビタミンEは強い抗酸化作用をもつビタミンで体内の活性酸素を除去する役割をもつ、美容や健康に欠かせないビタミンで、アボカド以外にも春菊などにも含まれ同じく抗酸化作用をもつビタミンCやカロテン、鉄などが豊富に含まれます。
また、ナイアシンとビタミンEの組み合わせでは全身の血流が良くなる効果があると言われますので、こうした組み合わせも上手にレシピに取り入れることでより効率よく効果を高めることにつながります。
次に多い比率で含まれる、パントテン酸は取りすぎたことによる過剰症はあまり無いとされ、脂肪酸と結合しアセチルCoA、アシルCoAを作り出しますが、このアセチルCoAが幅広く糖質、脂質、たんぱく質の代謝に関わります。
アボカドには豊富な脂肪酸が含まれますので、このパントテン酸の効果との相乗効果も期待されるなど、ダイエットにつながるなど、これらの働きをもつ栄養素を含むアボカド(生)の効果や効能、栄養素の含有量と効果効能を確認して行きましょう。
アボカド(生)の栄養素の含有量の一覧
アボカド(生)にはビタミンE、パントテン酸、カリウム、葉酸、銅、食物繊維、ビタミンB6、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンCが含まれますが、ビタミンEは活性酸素によって酸化された過酸化脂質を分解し、血液をサラサラにして毛細血管の血行を良くする効果があります。
抗酸化作用をもつビタミンA、C、Eは合わせて取ることで、より強い抗酸化作用を発揮しますし、代謝に役立つ酵素のうち、実に100種類以上がパントテン酸なしには作られないものとなっていますので、豊富なパントテン酸を含むアボカドは代謝を向上させる効果の高い果実になります。
また、アボカドはカリウムも豊富に含み浸透圧を保つ働きや高血圧の予防、むくみの解消などの効果を持ちますが、カリウムはアボカド以外にも幅広い食べ物に含まれ、里芋、じゃがいも、ほうれん草、たけのこ、バナナ、納豆、グレープフルーツ、春菊、にら、ブロッコリー、絹ごし豆腐などに多く含まれています。
こうした働きをもつそれぞれの栄養素の含有量を確認しておきましょう。
食品番号 | 07006 |
ジャンル | アボカド |
食品名 | 生 |
廃棄率 | 30 % |
エネルギー | |
kcal | 187 kcal |
kJ | 782 kJ |
水分 | 71.3 g |
たんぱく質 | 2.5 g |
アミノ酸組成によるたんぱく質 | 1.8 g |
脂質 | 18.7 g |
トリアシルグリセロール当量 | 16.9 g |
炭水化物 | 6.2 g |
灰分 | 1.3 g |
無機質 | |
ナトリウム | 7 mg |
カリウム | 720 mg |
カルシウム | 9 mg |
マグネシウム | 33 mg |
リン | 55 mg |
鉄 | 0.7 mg |
亜鉛 | 0.7 mg |
銅 | 0.24 mg |
マンガン | 0.18 mg |
ヨウ素 | 0 μg |
セレン | 1 μg |
クロム | 0 μg |
モリブデン | 2 μg |
ビタミン | |
A レチノール | 0 μg |
A α-カロテン | 15 μg |
A β-カロテン | 53 μg |
A β-クリプトキサンチン | 29 μg |
A β-カロテン当量 | 75 μg |
A レチノール当量 | 6 μg |
D | 0 μg |
E α-トコフェノール | 3.3 mg |
E β-トコフェノール | 0.1 mg |
E γ-トコフェノール | 0.2 mg |
E δ-トコフェノール | 0 mg |
K | 0 μg |
B1 | 0.10 mg |
B2 | 0.21 mg |
ナイアシン | 2.0 mg |
B6 | 0.32 mg |
B12 | 0 μg |
葉酸 | 84 μg |
パントテン酸 | 1.65 mg |
ビオチン | 5.3 μg |
C | 15 mg |
脂肪酸 | |
飽和脂肪酸 | 3.21 g |
一価不飽和脂肪酸 | 10.82 g |
多価不飽和脂肪酸 | 2.16 g |
コレステロール | 0 mg |
食物繊維 | |
水溶性 | 1.7 g |
不溶性 | 3.6 g |
総量 | 5.3 g |
食塩相当量 | 0 g |
食品標準成分表 栄養素別、食品含有量 | |
アミノ酸含有量 食事摂取基準量 | |
文部科学省、科学技術・学術審議会資源調査分科会 日本食品標準成分表2010のデータより抜粋 出典URL : http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298713.htm |
アボカド(生)の栄養素で摂取基準量に対して高い含有量のもの
※ 30~49歳の女性の目安量、推奨量を元に含有量の割合を出しています。
※ ビタミン類、ミネラル類のみの含有量から比率の高い栄養素をまとめています。
1位 | ビタミンE |
2位 | パントテン酸 |
3位 | カリウム |
4位 | 葉酸 |
5位 | 銅 |
6位 | 食物繊維 |
7位 | ビタミンB6 |
8位 | ビタミンB2 |
9位 | ナイアシン |
10位 | ビタミンC |
ビタミンEは過酸化脂質を分解!美容や美肌に必須
活性酸素は全身の臓器や皮膚などの細胞を酸化させることで老化につながったりシミやシワなどの原因ともなりますが、ビタミンEはこの活性酸素のフリーラジカル状態を解消し細胞の酸化を予防する効果をもちます。
さらに、ビタミンEは血行改善、血管の老化防止などの効能があり、動脈硬化の予防に役立ち、血液をドロドロにする過酸化脂質の解消に効果を持ち、ナイアシンとあわせて摂取することでより効果が高まるなどの特徴もあります。
ビタミンE不足では筋萎縮、不妊などの症状がでるとも言われますので注意が必要ですが、玄米、枝豆、豆腐、さつまいも、にら、ピーマン、アスパラガス、しそ、春菊など幅広い食べ物に含まれますので摂取方法も豊富に存在する栄養素です。
ガン予防などにもつながる働きもありますの、アボカドをはじめこれらの食品を日々の食生活に取り入れましょう。
パントテン酸は代謝の向上に役立つ酵素に必須
パントテン酸はニキビ、肌荒れ対策として有効で、糖質や脂質の代謝など美容面に効果を持ちますが、この代謝に関わる酵素のうち、実に100種類以上がパントテン酸なしには作られないものとなっています。
それ程重要な役割をもつパントテン酸がアボカドには豊富ですが、鶏レバー、うなぎの蒲焼、アボカド、納豆、イクラ、たらこ、子持ちカレイ、レバー、鶏肉、アボカド、カリフラワー、モロヘイヤ、卵などさまざまな食品にも多く含まれますので簡単に摂取することができます。
パントテン酸は取りすぎたことによる過剰症はあまり無いとされていますが、不足すると免疫力の低下により風邪などの病気にかかりやすくなるとも言われますし、補酵素のコエンザイムA(CoA)の材料ともなるビタミンで、ストレスに対する抵抗力を向上させる働きを持ちます。
このアセチルCoAが幅広く糖質、脂質、たんぱく質の代謝に関わる効果を持ちますし、善玉コレステロースを増やす働きをもちますので美容や健康面でアボカドが良いといわれる一因にパントテン酸の摂取が挙げられます。
カリウムには利尿作用やむくみの予防に役立つ働きが
カリウムは里芋、じゃがいも、ほうれん草、たけのこ、バナナ、納豆、グレープフルーツ、春菊、にら、ブロッコリー、絹ごし豆腐などの食べ物に多く含まれますが、アボカドにも多く含まれています。
カリウムには取りすぎがちな塩分を体外に排出する効果がありますし、高血圧の予防やむくみの解消などに役立つ働きがありますので、日々適切に摂取したいミネラルでもあります。
血液をサラサラにする効果もあり疲労回復につながりますし、浸透圧を保つ働き、筋肉でのエネルギー作りに役立ちますが、利尿作用があり体を冷やす性質がありますので冷えにつながる症状には注意が必要です。
また、カリウムは摂取バランスが崩れると血管の緊張、血圧の上昇につながりますし、取りすぎたことによる過剰症は、腎機能低下により高カリウム血症、疲労感、不整脈などの症状がでるとも言われますので気をつけましょう。
アボカド(生)には他の栄養素も豊富に含まれる
アボカド(生)にはこれらの栄養素以外にも葉酸、銅、食物繊維、ビタミンB6、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンCなどの栄養素が幅広く含まれますので、日頃の栄養バランスに役立てましょう。