ビタミンADEKとは脂溶性のビタミンであり熱に強い性質をもち、油に溶けやすいので吸収率を高めるには油を使ったレシピがおすすめの栄養素です。脂溶性ビタミンに対し水溶性のビタミンもあり、これらはビタミンB群(B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)にビタミンCなどの9種類があり、脂溶性ビタミンの油に対し水溶性ビタミンは水に溶けやすい性質を持ちます。
どんな栄養素にも過剰に摂取しすぎることで過剰摂取の症状が出ることがありますが、このビタミンADEK4種類の脂溶性のビタミンも例外ではなく過剰に摂取しすぎることで肝臓に蓄積してさまざまな症状を引き起こすとされています。
ここからは、これらビタミンADEK4種類の脂溶性のビタミンのそれぞれの効果や効能、含有量が高い食品や食べ物、注意すべき過剰摂取の症状などをまとめて確認して行きたいと思います。
脂溶性ビタミンとは
既に述べていますが脂溶性ビタミンとは、ビタミンADEKの4種類のビタミン類のことであり水に溶けにくい性質や熱に強い性質、さらに油に溶けやすい性質をもつビタミン類です。
このビタミンADEKの4種類のビタミンは水溶性ビタミンとは違って体内に蓄積されやすく、過剰に摂取した場合は主に肝臓に蓄積されることでさまざまな過剰症の症状につながりますが、一方で水溶性ビタミンは体内に蓄積されることのないビタミン類ですので日々必要量を摂取する必要性の高いビタミンです。
その為、ビタミンADEK4種類の脂溶性ビタミンを効率よく摂取するにはこれらの栄養素を含有量する食品や食べ物を油を使ったレシピや調理法で摂取すると吸収率を高めることにつながりますので、日頃の食生活に取り入れたいレシピや組み合わせは以下で確認していきましょう。
脂溶性ビタミン、ビタミンADEKの吸収
ビタミンADEKの脂溶性ビタミンはそれぞれ科学名があり一般的にはビタミンADEKなどの名称で呼ばれていますが、各名称は以下の通りです。
- ビタミンA(レチノール)
- ビタミンD(エルゴカルシフェロール(D2)、コレカルシフェロール(D3))
- ビタミンE(トコフェロール)
- ビタミンK(フィロキノン(K1)、メナキノン(K2))
それぞれ性質が違いますが栄養素の吸収の面でみるとビタミンDは肝臓で作られる胆汁酸の働きがビタミンDの吸収に大きく関与していますしビタミンAは受動輸送によって吸収される性質があり、これらの吸収の働きは脂質の吸収経路とほとんど同じ経路をたどります。
脂溶性ビタミン、ビタミンADEKの過剰摂取
これらのビタミン類は必須アミノ酸の様に体内で合成できない種類やごく少量しか合成できない栄養素ですので、日々の食事の際のレシピや食材などからの摂取が必要な栄養素ですが、近年は便利なアプリメントなども販売され不足しがちなビタミン類を簡単に摂取することも可能になっています。
栄養素の摂取は基本は日々の食生活の中から自然と摂取することが基本ですが、こういった便利なサプリメントを活用するのもいいでしょう。ただし、サプリメントの多用は過剰摂取につながりやすい面があることには注意が必要ですし、複数のサプリメントの利用などで副作用や体調不良にもつながりかねない点を把握した上で容量や用法、過剰摂取となる摂取量の確認などを行った上で利用しましょう。
脂溶性ビタミン、ビタミンADEKの覚え方と語呂合わせ
脂溶性ビタミンはADEKの4種類がありますが種類が多くないので覚え方も簡単で、よくある歴史年表の覚え方や化学物質の覚え方ほどは難しくありません。
これらの栄養素の覚え方としては脂溶性ビタミンはDAKE(だけ)と覚えるのが一般的で簡単な覚え方で、それ以外、DAKE(だけ)以外のビタミン類は水溶性のビタミンに分類されると覚えると簡単に覚えられます。
ここからは、このDAKEの脂溶性ビタミンのそれぞれの効果や効能、含有量の高い食品や食べ物を確認して行きましょう。
最近は男性でも料理をする方が増えていますが、これまで料理経験や知識が無い場合は中々料理を始めるにしても障害が大きく感じられます。しかし、実際の自炊を始めてしまえば簡単なもので、初心者でも未経験でも簡単な料理から始めることで日常的な自炊を習慣づけることもそれ程難しいことではありませ
脂溶性ビタミン、ビタミンADEKの効果と効能
ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKは脂溶性のビタミンに分類されますがそれぞれ違った効能や効果をもち、健康や美容など幅広い働きをもつ栄養素です。
ビタミン類は全般的に体を作る成分とはなりませんが、さまざまな機能の働きに対し重要な役割を果しますし各種代謝機能などにも大きく関与する栄養素ですので、日々適切に摂取することが求められます。
また、多くの量を必要とすることもありませんが、不足することも良くない影響がありますので幅広くビタミンを摂取することが重要ともいわれますので、日々の食生活を見直しこれらの栄養素の摂取を心がけましょう。
ビタミンAの過剰摂取と欠乏症の症状
ビタミンAは鶏レバー、豚レバー、ウナギの蒲焼、あんきも、モロヘイヤ、かぼちゃなどに多く含まれる栄養素で皮膚や粘膜を健康に保つ効能をもつ栄養素で、感染の予防や暗所での視力の維持などの効果もあり、成長に欠かせない栄養素として過不足のないビタミンAの摂取を行いたい栄養素でもあります。
ビタミン類は幅広い野菜類や果実類に含まれますが、このビタミンAはβ-カロテンから必要に応じて体内で合成される栄養素でもありますので、β-カロテンの摂取も合わせて行う週間をもつと効率的ですが、変換率はあまり高くないとされますのでビタミンAの摂取を中心とした食生活を心がけましょう。
また、抗酸化作用を持ち体内のさまざまな細胞の酸化につながる活性酸素の除去や消去を行なう効能もあり、この働きは美容や美肌に欠かせないものですので特に女性は習慣的に摂取して起きたい栄養素のひとつでもあります。
ビタミンE(α-トコフェロール)にはビタミンC、コエンザイムQ10、α-リポ酸、セレン、β-カロチンなどと共に強い抗酸化作用があり、これらの栄養素を含む食べ物や食品の摂取には抗酸化作用の効果である酸化防止、老化の原因とも言われている活性酸素を抑える効能があります。 今回はこ
食品別ビタミンA含有量(100g辺り、mg) 食品別の栄養素含有量一覧 | ||
鶏レバー 8400μg | バジル 520μg | しそ 880μg |
豚レバー 10400μg | あんきも 2490μg | ウナギの蒲焼 1500μg |
あなご 890μg | にんじん 720μg | 味付けのり 2700μg |
ほたるいか 1500μg | いくら 330μg | プロセスチーズ 260μg |
カマンベール 240μg | バター 520μg | スモークレバー 17000μg |
このビタミンAは欠乏状態に陥ると暗所での視力機能の低下、夜盲症、呼吸器の低下、泌尿器の低下などの症状が現われますし、逆に過剰症の症状では頭痛、吐き気、嘔吐、関節痛、脂肪肝、甲状腺機能異常など幅広い症状が現われますので、適切な摂取量を心がけ不足、過剰摂取にならないように注意しましょう。
ビタミンDを多く含む食品とカルシウムとの関係
ビタミンDはあんこも、いわし、さけ、秋刀魚、うなぎの蒲焼、マグロ、さんま、まぐろ(トロ)などに多く含まれる栄養素で肝臓に高濃度に蓄積されるビタミン類です。
その為過剰に摂取すると肝臓への負担も大きく取りすぎには注意が必要ですが、骨の形成やカルシウムとリンの吸着を高める効果、骨の強化などに重要な働きを持ちますので、骨粗鬆症対策や予防、成長期の骨の形成に非常に重要な栄養素です。
また神経伝達や血液の凝固などにもかかわりますし、カルシウムの吸収を良くする効果がありますのでカルシウムを多く含む食品と合わせてビタミンDを摂取することが食べ合わせとしても理想的な組み合わせとなります。
カルシウム不足はイライラ感を生んだり歯、爪の形成や髪の発育、骨への悪影響など多くの病気や症状を生み出します。 一方これらの原因となるカルシウム不足の予防には毎日の食事からの適切な摂取や豊富に含む食品や食材を使ったレシピの再確認とおかずやおつまみの組み合わせなど他の栄養成分と
食品別ビタミンD含有量(100g辺り、mg) 食品別の栄養素含有量一覧 | ||
あんこうのきも 110μg | すじこ 47μg | スモークサーモン 28μg |
きくらげ(乾) 440μg | たたみいわし 50μg | しろさけ 32μg |
まいたけ(ゆで) 5.9μg | さんま 14.9μg | 卵黄 5.9μg |
このビタミンDは欠乏症では関節の腫れ、骨の変形、くる病、骨軟化症、骨粗しょう症などの症状が現われますがどれも骨に関する症状が多いのでカルシウムとの関係性が大きな栄養素であることが分かりますし、逆に過剰症の症状としては肝油の取りすぎなどで起こることが多く、高カルシウム血症、食欲不振、体重減少、腎臓障害、動脈硬化などの症状につながりますので注意が必要です。
ビタミンEの効果と最適な摂取量!過剰摂取の症状とは?
ビタミンEは玄米、枝豆、豆腐などに多く含まれる栄養素でビタミンA、Cと共に効果酸化作用をもつ栄養素として知られ、細胞の酸化につながる活性酸素を除去する働きや消去する働きをもつ栄養素です。
この活性酸素によって酸化した過酸化脂質の分解や臓器や皮膚の老化防止、血液サラサラ効果など健康面やダイエット面を考えた際に重要な効果を多くもつのがビタミンEでもあります。
DHA、EPAなどの魚油に多く含まれる多価不飽和脂肪酸の摂取量が増えるとビタミンEの必要量が上がりますので、こうした食生活を送っている際はビタミンEの摂取も心がけどちらも健康に大いに役立つ栄養素ですので適切な摂取量で健康的な食生活を心がけましょう。
亜麻仁油の効能の凄さは不飽和脂肪酸(多価不飽和脂肪酸)でオメガ3脂肪酸でもあるα-リノレン酸にあり、えごま油やしそ油と共にダイエットやアトピーへの効果が高いと言われています。 熱に弱く酸化し易い性質を持つ亜麻仁油は摂取量や摂取方法、食べ方に注意が必要だが人間の生命にとって重
食品別ビタミンE含有量(100g辺り、mg) 食品別の栄養素含有量一覧 | ||
あんこうのきも 13.8mg | すじこ 10.6mg | キャビア 9.3mg |
たらこ(生) 7.mg | 赤ピーマン 4.3mg | かぼちゃ 4.7mg |
ひまわり油 38.7mg | アーモンド 29.4mg | 落花生 10.6mg |
かずのこ 5.1mg | マヨネーズ 14.7mg | にじます 5.8mg |
ビタミンEの欠乏症では筋萎縮、不妊などの症状が見られますが、逆に過剰摂取による症状はほぼないとされています。適切な摂取量としては成人男性で6.5mg、女性で6.0mg程度とされています。
ビタミンKの欠乏症と過剰摂取による症状とは?
ビタミンKは血液凝固因子プロトロンビンの合成に補酵素として関わり、骨の石灰化、カルシウムの沈着に効果的な栄養素で骨の形成に重要な働きを持つ点はビタミンDと同様です。
体内では腸内細菌によって合成される性質がありますが、新生児の場合は体内合成が少ないので母乳からの摂取、妊娠中は母親自身がビタミンKを摂取することが胎児にとって重要になってくる栄養素で、新生児へのビタミンKシロップの投与などが行なわれることもあります。
ビタミンKを多く含む食品には納豆、モロヘイヤ、わかめ、抹茶、緑黄色野菜、海藻類など身近な食品に多く含まれる栄養素ですので、摂取するのにそれ程苦労はありませんので、これらの食べ物を日々の食生活に取り入れる習慣を心がけましょう。
わかめ(若布)はスープやサラダ味噌汁のレシピに多く使われる食材であり低カロリーの食品で、健康や育毛や発毛に効能や効果を持つ栄養価が含まれる事は広く知られています。 改めて考えるとわかめは実に多くの料理や食材との相性の良さに気が付きます。味噌汁に豆腐とワカメの組み合わせは定番
食品別ビタミンK含有量(100g辺り、ug) 食品別の栄養素含有量一覧 | ||
ひきわり納豆 930μg | パセリ 850μg | モロヘイヤ 640μg |
納豆 600μg | ほうれん草 320μg | こまつな 320μg |
バジル 440μg | 味付けのり 650μg | ケール 210μg |
ビタミンKの欠乏症の症状は血液凝固の遅れ、新生児の頭蓋内出血、過剰症はほぼないとされていますので、妊娠時には特に摂取に気を配りたい栄養素です。
まとめ
ビタミンADEKなどの脂溶性ビタミン類は過剰に摂取しすぎるとさまざまな症状を引き起こしますが、適量の摂取では美容や健康、骨の強化など幅広い効能を持ちます。
また幅広い食品や食べ物に含まれる栄養素ですので、日々の食生活を見直しこれらビタミンADEKなどの脂溶性ビタミンの摂取を心がけましょう。