アセロラは西インド諸島や南アメリカ北部、中央が原産とされるキントラノオ科の植物または果実で、豊富なビタミンCと特徴的な味わいで人気のくだものです。
さくらんぼに似た見た目に飲料やゼリーなどの加工製品に使われていることの多いアセロラですが、アセロラ(生)の栄養素一覧とそれぞれの含有量や栄養素の効果や効能を確認し、日々の健康管理や栄養バランスに役立てましょう。
アセロラ(生)にはビタミンC、銅、葉酸、ビタミンE、食物繊維、カリウム、パントテン酸、亜鉛、鉄、ビタミンAなどの栄養素の含有量が摂取基準量に対して高い割合で含まれます。
アセロラの中でも特に注目なのがビタミンCの含有量で、他の果物と比べても豊富な含有量を誇り、ビタミンCの効果でもある抗酸化作用が大いに期待されますし、それらの効能から美容や美肌などにつながる働きがあります。
また、ビタミンCは過酸化脂質の生成を抑える効果もありますし、次に含有比率の多い銅は体内でたんぱく質と結合し鉄の働きを補助する働きを持ち貧血対策などに役立ちます。
葉酸はビタミンB群でビタミンB12と一緒に摂ることで吸収率が良くなりますし、造血作用などもありますので、銅や鉄分と近い働きにつながるなど、これらの働きをもつ栄養素を含むアセロラ(生)の効果や効能、栄養素の含有量と効果効能を確認して行きましょう。
アセロラ(生)の栄養素の含有量の一覧
アセロラ(生)にはビタミンC、銅、葉酸、ビタミンE、食物繊維、カリウム、パントテン酸、亜鉛、鉄、ビタミンAが含まれますが、ビタミンCは抗酸化作用、抗がん作用、抗ウイルス作用など幅広く効果を持ちルチンとビタミンCを一緒に摂取すると効果が倍増します。
銅は骨、血管の成長を助けるミネラルで、肝臓に貯蔵される栄養素で、赤血球の成長や体内の酵素の働きに関わり骨の形成を助けますので成長期などには特に重要となるミネラルですし、葉酸は妊娠中期の必要な栄養素として葉酸やビタミンC、鉄分、カルシウムなどがありますが葉酸と一緒にビタミンB12とビタミンB6も取ると葉酸の効果が高まります。
こうした働きをもつそれぞれの栄養素の含有量を確認しておきましょう。
食品番号 | 07003 |
ジャンル | アセロラ |
食品名 | 生 |
廃棄率 | 25 % |
エネルギー | |
kcal | 36 kcal |
kJ | 151 kJ |
水分 | 89.9 g |
たんぱく質 | 0.7 g |
アミノ酸組成によるたんぱく質 | 0 g |
脂質 | 0.1 g |
トリアシルグリセロール当量 | 0 g |
炭水化物 | 9.0 g |
灰分 | 0.3 g |
無機質 | |
ナトリウム | 7 mg |
カリウム | 130 mg |
カルシウム | 11 mg |
マグネシウム | 10 mg |
リン | 18 mg |
鉄 | 0.5 mg |
亜鉛 | 0.5 mg |
銅 | 0.31 mg |
マンガン | 0 mg |
ヨウ素 | 0 μg |
セレン | 0 μg |
クロム | 0 μg |
モリブデン | 0 μg |
ビタミン | |
A レチノール | 0 μg |
A α-カロテン | 0 μg |
A β-カロテン | 370 μg |
A β-クリプトキサンチン | 0 μg |
A β-カロテン当量 | 370 μg |
A レチノール当量 | 31 μg |
D | 0 μg |
E α-トコフェノール | 0.7 mg |
E β-トコフェノール | 0.1 mg |
E γ-トコフェノール | 1.4 mg |
E δ-トコフェノール | 0.2 mg |
K | 0 μg |
B1 | 0.03 mg |
B2 | 0.04 mg |
ナイアシン | 0.3 mg |
B6 | 0 mg |
B12 | 0 μg |
葉酸 | 45 μg |
パントテン酸 | 0.25 mg |
ビオチン | 0 μg |
C | 1700 mg |
脂肪酸 | |
飽和脂肪酸 | 0.01 g |
一価不飽和脂肪酸 | 0 g |
多価不飽和脂肪酸 | 0.01 g |
コレステロール | 0 mg |
食物繊維 | |
水溶性 | 0.8 g |
不溶性 | 1.1 g |
総量 | 1.9 g |
食塩相当量 | 0 g |
食品標準成分表 栄養素別、食品含有量 | |
アミノ酸含有量 食事摂取基準量 | |
文部科学省、科学技術・学術審議会資源調査分科会 日本食品標準成分表2010のデータより抜粋 出典URL : http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298713.htm |
アセロラ(生)の栄養素で摂取基準量に対して高い含有量のもの
※ 30~49歳の女性の目安量、推奨量を元に含有量の割合を出しています。
※ ビタミン類、ミネラル類のみの含有量から比率の高い栄養素をまとめています。
1位 | ビタミンC |
2位 | 銅 |
3位 | 葉酸 |
4位 | ビタミンE |
5位 | 食物繊維 |
6位 | カリウム |
7位 | パントテン酸 |
8位 | 亜鉛 |
9位 | 鉄 |
10位 | ビタミンA |
ビタミンCは強い抗酸化作用と美容に効果的
ビタミンCはねぎ、あさつき、みょうが、大根、さつまいも、アセロラ、赤ピーマン、芽キャベツ、ブロッコリー、パセリ、枝豆、つるむらさき、レンコンなどさまざまな食べ物に含まれるビタミンで、抗酸化作用によって活性酸素の抑制に効果を持ちます。
ビタミンCは過酸化脂質の生成を抑える効果を持ちコラーゲンの吸収率を高めますので、ビタミンCとコラーゲンの組み合わせのレシピがおすすめで、血液をサラサラにする効果抗酸化作用、抗がん作用、抗ウイルス作用など幅広く効果を持ちます。
美容に欠かせない働きが多いので女性は特にビタミンCの摂取は欠かせないともいえますが、加熱に弱い特徴がありますので未加熱での調理が理想的ですが、加熱する場合は短時間を心がけましょう。
また、ビタミンCはストレス時に必要量が上がる性質をもちますので、過剰なストレス下では不足がちになるビタミン類なので生活の中で強いストレスかにある場合は多めに摂取するなどの調整も必要となります。
銅は貧血予防や鉄分の補助の役割をもつ
銅は牛、豚、鶏レバー、イイダコ、シャコ、牡蠣、かに、海老、いか、アーモンドなどの食品に多く含まれるミネラルで、腸管からの鉄の吸収や貯蔵を助け、摂取量が少ないと吸収率が高まる特徴を持ちます。
骨や血管の成長を助けるミネラルで肝臓に貯蔵される栄養素ですし、貧血に効果的な働きをもつ鉄の働きを補助する役割も持ちますので銅の摂取も貧血の予防や対策へとつながります。
銅は摂取量が少ないと吸収率があがる、摂取量が多いと吸収率がさがるなどの調整が起き、たんぱく質と結合し鉄の働きを補助する働きを持ち赤血球の成長や体内の酵素の働きに関わり、骨の形成を助けるミネラルで銅を取りすぎたことによる過剰症はほぼなしとされています。
乳児の成長や骨の強化に重要な役割をもつミネラルですので、この時期は特に銅の摂取をしっかりと行いましょう。
葉酸はビタミンB12との摂取で効果が高まる
ビタミンB12と一緒に摂ることで吸収率が良くなる葉酸は、妊娠時の胎児の発育に大きく関わるビタミンとしてとても重要です。
葉酸には造血作用がありビタミンB12とビタミンB6も一緒に取ることで効果が高まりますし、鶏レバー、モロヘイヤ、菜の花、ブロッコリー、枝豆、ほうれん草などの食べ物や果物などに多く含まれています。
妊娠中期に葉酸が不足することで、細胞分裂が正常に行なわれにくくなってしまいますので、この時期の葉酸の摂取は非常に重要ですし、妊娠前の時期にもしっかりとした計画的な葉酸の摂取を行い妊活することが重要とも言われますので不足しないように注意が必要です。
葉酸には、遺伝子の情報を持つDNA(核酸)の合成を助長する働きや、補酵素としてアミノ酸の核酸の代謝、造血作用を促すなど幅広く効果を持ちますので、不足しないよう必要量にあわせた摂取を心がけましょう。
アセロラ(生)には他の栄養素も豊富に含まれる
アセロラ(生)にはこれらの栄養素以外にもビタミンE、食物繊維、カリウム、パントテン酸、亜鉛、鉄、ビタミンAなどの栄養素が幅広く含まれますので、日頃の栄養バランスに役立てましょう。