ブルーチーズは数あるチーズの種類の中でも青カビでの熟成をおこなう種類のナチュラルチーズで、栄養も豊富で脂質やたんぱく質が多く免疫機能の低下を防止したり体内のエネルギー源になるなどの健康効果や効能がブルーチーズにはあります。
これら栄養素による効能や効果はブルーチーズだけに限らず他のチーズ全般にも言えることで栄養価の高いチーズは適度な摂取により健康な体を作るのに役立ち、足りない栄養素を簡単に補給することが可能なのがチーズの手軽さでもあるでしょう。
ブルーチーズには脂質やたんぱく質の他にも炭水化物、ビタミン、ミネラル、カルシウム、ナトリウムなどの成分も多く含まれており、これら栄養素がエネルギーとなったり免疫力の向上を図ったり骨や歯の成分となり頑丈な体の維持を手助けをするなどの効果が得られます。
これらブルーチーズに含まれる栄養成分とそれらの効能や効果、チーズに付着するカビ、ロックフォールやスティルトンの味わい、妊婦とチーズの関わりなどを確認しておきましょう。
ブルーチーズの種類
ブルーチーズにはさまざまな種類があります。
有名な所ではゴルゴンゾーラチーズが人気で有名であり良く耳にする機会も多いですし、ロックフォールやスティルトンなどもフランスやイングランドのブルーチーズとしてとても有名です。
ブルーチーズの種類が変わればアオカビの種類や製法、原料や味わいなども変わり、それぞれのチーズ毎にさまざまなカビや熟成方法や環境で作られており、微妙な味わいの違いや風味、後味やクリーミーさなどにそれぞれ特色を持っています。
- ゴルゴンゾーラチーズ
- ロックフォール
- スティルトン
こちらで先日食べたブルーチーズの感想をまとめてみましたので、味や特徴が知りたい場合はご覧ください。
ゴルゴンゾーラの食べ方はケーキやパスタがおすすめ
ゴルゴンゾーラチーズはイタリア発祥のチーズで原料は牛乳や山羊の乳でありさまざまなイタリア料理に使われている代表的なチーズでもあります。
イタリア料理は日本ではイタリアンやイタ飯などとも呼ばれていますが現在では一般的な食事として定着しています。
パスタやピザやリゾットが有名でスパゲッティやペンネ、ラザニア、マカロニなどのパスタ種やナポリピッツァであるマルゲリータなどが特に広く知られているイタリア料理です。
イタリア料理のコースの場合は伝統的な料理の順番が決まっており、ゴルゴンゾーラチーズやその他チーズはドルチェで食されることが多く、デザートや果物や菓子などと共にチーズが提供されることがイタリア流である。
特徴としてはチーズの内部に筋状の青かびが広がっており、リゾットやソースを作りパスタを和えたり、バターや蜂蜜と和えクラッカーやパンにあわせる方法での食べ方もブルーチーズの癖や香りを楽しみながら食べられる方法と言えるでしょう。
- パスタ、スパゲッティ
- ピザ、ナポリピッツァ、マルゲリータ
- リゾット
- ラザニア
- マカロニ、ペンネ
- バター、蜂蜜、クラッカー、パン
ロックフォールの料理方法や食べ方
ロックフォールは三大ブルーチーズの一つと言われていることはすでに述べましたが、原産国はフランスで南部地方で作られているチーズです。
原材料は羊乳で牛乳から作るチーズとは違った味わいと風味を持ち、特にこのロックフォールは塩分の量が多く塩味が強烈であり独特の香り強いので好き嫌いがはっきりと出やすいチーズでもあります。
口の中で溶けやすく強烈な香り豊富な味わいが広がる所がロックフォールの魅力や特徴でもあり、独特のうまみが癖になるとはまってしまうほどおいしいチーズでもありますが青かびが口に残る場合がありますので注意が必要です。
好みのソースを作りパスタやステーキなどに合せる食べ方や赤ワインのお酒のお供やサンドイッチなどで食べる方法もおすすめ。
スティルトンの味わいと特徴
スティルトンは特に基準が厳しく設定されているチーズで原産国はイギリスです。
ダービーシャー、レスターシャー、ノッティンガムシャーの3州で厳しいルールや基準、規定に従った方法で作られ原料の牛乳も地元産のものと限られていたりと厳しく制限が設けられている珍しいチーズとも言えるでしょう。
スティルトンチーズの皮は食べられる部位であり熟成時に作られるチーズ独特の食感や味わいが楽しめ、チーズ全般で食されているクラッカーやビスケットやパンなどと合える食べ方や、セロリや洋ナシと一緒に食したり野菜を中心としたスープの風味付けなどに使われる場合が多いです。
※ 画像は別のチーズです。その内用意します。
ブルーチーズの特徴
カビと言うと悪いイメージしか出てこない場合もありますがチーズはアオカビの他に白カビなども利用した熟成を行っており、良く知られる所では青カビから発見された抗生物質がペニシリンでもあることも有名な話です。
身近な所でいうと日本では醤油や味噌や酒などもカビや菌の力によって味の熟成を行っていますし、熟成肉や白カビで熟成させた乾燥ソーセージや生ハムやサラミなども菌の働きによる熟成方法をよく聞きます。
このように多くの食材の熟成や調味料の味の決め手の部分でカビは大きな役割を果たしていますし健康食品が多いのも注目です。
ブルーチーズの特徴は味が濃厚でやや塩気が強い物が多く、香りが独特で苦手な方とたまらなく癖になる方などと評価はまちまちのようですが、味は好まれる濃厚なチーズです。
- 醤油(こうじ菌、発酵、熟成、調合、ろ過)
- 味噌(大豆、米、麦、穀物、塩、麹、発酵)
- 酒(麹菌と、酵母菌、イースト菌、稲麹、稲玉、ドライイースト)
- 熟成肉(ウェットエイジングと、ドライエイジング、乾燥、高湿度)
- 生ハム(塩漬け、香辛料、燻製、乾燥、脱水、防菌製法)
- サラミ(乾燥熟成、豚、ひき肉、塩、ラード、ラム酒、腸詰)
カビの種類と熟成による働き
カビの種類はさまざまですがキノコや酵母などもカビの一種であり真菌や糸状菌などとのグループ分けがされている。多くの食品や調味料や医薬品などに広く利用されており焼酎や鰹節や漬物、ヨーグルトやチーズなどの食品にもカビは効果的な働きをし味の熟成や味を調える用途にカビは大活躍している。
黒カビや青カビや白カビや麹カビ(麹菌)などの種類があり、その内ブルーチーズはアオカビの働きで熟成を行っていますが、味噌や酒などは麹カビ(麹菌)などの働きで、納豆の納豆菌や漬物やヨーグルトなどの食品は乳酸菌の働きで味や風味を高めています。
医薬品で有名なところではペニシリンが青かびから抽出されていますが、スロレプトマイシンや抗菌作用のあるテトラサイクリンなどもカビによって発見され医薬品としての効果で利用されています。因みにアオカビの学名のペニシリウムからペニシリンと命名されたとのことです。
- 黒カビ(食べると危険・・・浴室や壁の黒いやつ。野菜、衣類)
- 青カビ(食べてはいけない青かびも・・・パン、餅、みかん)
- 白カビ(食べてはいけない白かびも・・・パン、餅、米、食品全般)
- 麹カビ(味噌、醤油、日本酒、糸状菌)
- 真菌(糸状菌、酵母、キノコ)
- 糸状菌(麹菌、キノコ)
各チーズの特徴と種類
チーズにはフレッシュチーズ、青カビチーズ、白カビチーズ、プロセスチーズなどの種類があり、今回のブルーチーズはアオカビチーズに分類されています。フレッシュチーズで有名な所ではモッツアレラチーズなどがあげられますがフレッシュチーズは熟成をさせない製造工程で作られたチーズの事で、ナチュラルチーズの一種でもある。
青カビチーズや白カビチーズはそれぞれカビの力で熟成や味の成熟を行っており、プロセスチーズは加工されているチーズ全般の事を言う。
他にもさまざまな種類があるので、興味のある方は調べてみるといいだろう、チーズは奥が深いですね。
- フレッシュチーズ
- 青カビチーズ
- 白カビチーズ
- プロセスチーズ
妊婦さんがチーズを食べるのはNG?
妊婦さんは胎児の健康や発育、影響を考えるとカマンベールチーズなどのナチュラルチーズに含まれるとされるリステリア菌に注意が必要で、通常時よりも妊娠時の感染率が高くなったり母体が感染することで胎児にも影響が出る可能性があるようです。
殺菌処理されているチーズであれば問題がないだろうとのことですが海外輸入品などはここら辺の処理がどのようになっているのかが分かりにくいので注意が必要かも知れません。
注意すべきはカマンベールチーズなどのナチュラルチーズでありリステリア菌ですので、ブルーチーズを食するには特に問題はないのかと現状では言えるかと思いますが心配であればお医者さんに相談するのが一番安心だと思います。
含まれている栄養成分の効能と効果
ブルーチーズだけに限りませんがチーズ全般には豊富な栄養素や成分とさまざまな効能による効果が健康管理や維持、ダイエットや美容、美肌や病気の予防、日々の生活での貴重なエネルギー源や栄養補給などにチーズ類は効果的な食品と言えるでしょう。
脂質やたんぱく質、炭水化物、ビタミン、ミネラル、カルシウム、ナトリウムなどが豊富に含まれることはすでに述べていますが、これらの摂取栄養素による美容効果や健康への効能などを考えてみます。
- 脂質
- たんぱく質
- 炭水化物
- ビタミン
- ミネラル
- カルシウム
- ナトリウム
脂質やたんぱく質などは生きていく上で特に重要な栄養成分
必要な栄養成分は多くありますが脂質やたんぱく質は特に重要な栄養素です。
ただし状況によっては脂質などは肥満の原因ともなりますし、タンパク質の取り過ぎも肥満や腎臓への負担などの健康を害する場合がありますので注意が必要です。
しかし食べ過ぎなければ特に問題はありませんし、筋肉を作成する栄養素として重要なので適度な摂取を心がけるといいでしょう。
脂質は生きていく上で必要なエネルギー源にもなりますので取りすぎに注意しつつ適度に摂取することが求められる栄養素で、ナッツ類などのアーモンドや胡桃などにも豊富に含まれることで知られています。
たんぱく質の食事摂取基準(推定平均必要量、推奨量、目安量:g/日、目標量(中央値):%エネルギー) | ||||||||
性別 | 男性 | 女性 | ||||||
年齢等 | 推定平均必要量 | 推奨量 | 目安量 | 目標量(中央値2) | 推定平均必要量 | 推奨量 | 目安量 | 目標量(中央値2) |
3〜5(歳) | 20 | 25 | ― | 13〜20(16.5) | 20 | 25 | ― | 13〜20(16.5) |
18〜29(歳) | 50 | 60 | ― | 13〜20(16.5) | 40 | 50 | ― | 13〜20(16.5) |
30〜49(歳) | 50 | 60 | ― | 13〜20(16.5) | 40 | 50 | ― | 13〜20(16.5) |
50〜69(歳) | 50 | 60 | ― | 13〜20(16.5) | 40 | 50 | ― | 13〜20(16.5) |
食品標準成分表 栄養素別、食品含有量 アミノ酸含有量 食事摂取基準量 |
出典:日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要PDFより
出典先URL:http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000041733.html
豊富なカルシウムは骨や歯の形成や丈夫な体作りに効果的
カルシウムは言わずと知れた骨を形成する重要な栄養素です。特に育ち盛りのお子さんなどはカルシウムの摂取は必須になりますし、少量で多く摂取することができるチーズはもってこいの食品と言えるでしょう。
食べ過ぎに注意しつつ適度に食べる習慣を持つ事をおすすめします。
豊富に含む脂質は効率的なエネルギー源へ
ブルーチーズに限りませんがチーズ全般には豊富な脂質が含まれています。この脂質は人間が生命活動をする上で必要なエネルギーであり、それを効率的に摂取することができるのがチーズでもあります。
3大栄養素でもある脂質はたんぱく質や糖質と並んで人間には欠かせないエネルギー源ですので、この脂質を効率的に取りたい場合はチーズはおすすめの食品であり食材と言えるでしょう。
しかし、脂質ですので取りすぎや食べ過ぎは脂肪がつく危険性や肥満にいたるケースもありえますので、摂取量には調整が必要でもありますので、ダイエット中などは特に注意したい栄養素でもあります。
脂質の食事摂取基準(脂質の総エネルギーに占める割合(脂肪エネルギー比率):%エネルギー) | ||||
性別 | 男性 | 女性 | ||
年齢等 | 目安量 | 目標量(中央値) | 目安量 | 目標量(中央値) |
3〜5(歳) | ― | 20〜30(25) | ― | 20〜30(25) |
18〜29(歳) | ― | 20〜30(25) | ― | 20〜30(25) |
30〜49(歳) | ― | 20〜30(25) | ― | 20〜30(25) |
50〜69(歳) | ― | 20〜30(25) | ― | 20〜30(25) |
食品標準成分表 栄養素別、食品含有量 アミノ酸含有量 食事摂取基準量 |
出典:日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要PDFより
出典先URL:http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000041733.html
ビタミンAは美肌や粘膜の保護効果が高いが過剰摂取に注意
ビタミンAはレチノール、レチナール、レチノイン酸などの種類があるとされこれらの総称であるが、その効能は美容効果の高いお肌を健康に保つ効果や皮膚や眼、粘膜の保護などに効果的と言われています。
多くの食品に含まれているのがビタミンAの特徴でもあり、特に意識すること無く日頃の食事からの摂取が行えているでしょうが欠乏症や過剰摂取による弊害もあるので注意が必要です。
特に妊娠時のビタミンAの過剰摂取は胎児、赤ちゃんの奇形の可能性が高まると言われていますので、妊娠時の妊婦さんは注意が必要であり産婦人科の専門医などの指導にしたがいましょう。
ビタミンB2は脂質を代謝する働きが
ブルーチーズに含まれる栄養素には脂質が多いと述べましたが、その脂質を代謝しエネルギー変換する働きを持つのがビタミンB2であり、これもブルーチーズには豊富に含まれています。
もちろんビタミンB2は他のチーズ類にも多く含まれてはいますが、他にもキャビア、うなぎ、うに、豚肝臓、うずら卵などにもチーズ以上のビタミンB2が含まれている食品や食材もあります。
これら各栄養素の働きにより、よりブルーチーズに含まれる脂質などの栄養成分をエネルギーとして効率的に摂取できます。
結局ブルーチーズには健康へのどんな効能があるのか?
これらの栄養素を含む事は何もブルーチーズに限られるものではありません。クリームチーズやカマンベールチーズ、モッツァレラチーズなどの他のチーズ類にも同様の栄養素が豊富に含まれて居ますし、それらの栄養を摂取することで似たような効能を持ちます。
好みや気分で幅広いチーズを楽しむのがおすすめですし、他の食材であるトマトやりんご、オレンジやジャム、ハチミツにハーブ、ベーコンや玉ねぎなどさまざまな食材と食す事でそれらの食材から得られる効能や健康に役立つ働きの相乗効果を得られます。
しかしチーズ類を食す際はカロリーなどをしっかりと管理した上で、食べ過ぎに注意する必要がありますが、適度に食べる分にはこれらの効能が期待できます。
- 骨、臓器、皮膚、爪、髪の形成や強化
- 美肌、皮膚の保護
- 眼や粘膜の保護
- 脂質の代謝
- 筋肉の発達
- 免疫力低下の予防、向上
- 消化促進、吸収
- 排泄向上
まとめ
ブルーチーズはちょっと癖はあるものの風味は独特、味は濃厚と食べなれるととてもおいしいチーズの一つだと思います。カマンベールチーズなどの方が食べやすく味も好まれますが、チーズ好きとしてはむしろ癖のあるブルーチーズも楽しんでこそと考えます。
チーズにはさまざまな種類がありますのでフレッシュチーズ、青カビチーズ、白カビチーズ、プロセスチーズと幅広く楽しんで行ければと思います。