卵はお菓子やおかずに使われる食材ですが含有する栄養価が高く成分バランスも非常に良い食品です。白身や黄身での栄養素の違い、カロリーや良質なタンパク質の効能や効果があり日々の食生活に取り入れ体調管理に役立てる食材と言えるでしょう。
今回はこの卵に含まれる栄養素の働き、効能、効果などを中心に卵の色が赤い理由や白い訳、黄身の成分が濃厚な色などの卵に関する情報をまとめていきますが、日頃何気なく食す機会の多い卵の気になる点や、カラザの成分、二黄卵(双子卵)のなぞ、卵のカロリーなどと共に、幅広い料理に対応し安価で栄養価の高い卵を再認識しておきましょう。
卵とは?
卵は一般的に良く食べられている食品であり日本では主に鶏の卵(鶏卵)のことを言う。
卵を食べる歴史はとても古く日本列島に伝わったのが弥生時代付近であり家畜化されたニワトリが伝来し養鶏文化や知識が流入したことにより、鶏卵を食することが始まったと言われている。
当時は鶏卵とは呼ばれず鶏子と呼ばれており現在は生物学的には卵、食材として玉子という表記が用いられている。
他にも食べられる卵としてカモ、ガチョウ、ダチョウ、カモメ、ホロホロチョウ、キジ、エミューなどがあげられるが日本ではあまり食する機会も無く、一般的に流通している卵と言えば鶏卵、うずらの卵程度である。
ナッツの種類と栄養成分に美味しいかったおすすめのミックスナッツ
一方海外ではさまざまな料理に上記の卵が使われている場合も多く、それぞれが独特の味わいを持っており非常に美味のものも多い。
昨今卵かけ御飯などのブームもありさまざまなご当地卵や種類、栄養価の卵が作られており人気の食材の一つでもあるが、卵を生食する際はサルモネラ菌による食中毒に注意すべきである面があることも知っておきたい所
卵は大きく分けて、全卵、卵黄、卵白、卵殻、カラザの部位に分けられそれぞれ特徴があるので以下で確認して行きたいと思う。
全卵は料理のレシピなどで表記されている場合がある
全卵とは?卵一個全部のことであり白身と黄身の両方と言う意味であり、卵料理のレシピや分量などで全卵とある場合は卵を全て使う意であるということ。
全卵を使った料理やレシピは結構多く卵焼きやカスタード、カルボナーラや離乳食、目玉焼き、ハムエッグ、ベーコンエッグ、卵焼き、だし巻きなどに使う場合も見られます。
黄身(卵黄)は栄養成分が豊富に含まれる
黄色がかった色合いが特徴の卵黄ですが黄身とも呼ばれ高カロリーであり栄養素が豊富に含まれる部分でもあります。好みもありますが弾力がありオレンジがかった色合いの黄身の鶏卵が人気であり、飼料にカロテノイドを含むものを多く鶏に与えることで卵黄へ飼料の色素が黄身へと移行することで色味が決まっており、飼料米などを与えると黄身は白っぽくなる。
黄身だけを使った料理の場合は白身と分離させて使い、にんにく卵黄やお菓子、プリンや醤油漬け、マヨネーズやたまごかけ御飯などに好みで使う場合も多いですし、にんにく卵黄など人気の健康食品にも使われるほどの栄養価です。
にんにくと言えば熟成させることで何倍にも栄養価が高まる 黒にんにくなんかも非常に人気で、豊富な酵素の働きで体内からの健康管理に最適です。
卵黄、生の栄養素、成分含有量の一覧
食品番号 | 12010 |
ジャンル | 卵黄 |
食品名 | 生 |
廃棄率 | 0% |
エネルギー | |
kcal | 387kcal |
kJ | 1619kJ |
水分 | 48.2g |
たんぱく質 | 16.5g |
アミノ酸組成によるたんぱく質 | 13.5g |
脂質 | 33.5g |
トリアシルグリセロール当量 | 27.8g |
炭水化物 | 0.1g |
灰分 | 1.7g |
無機質 | |
ナトリウム | 48mg |
カリウム | 87mg |
カルシウム | 150mg |
マグネシウム | 12mg |
リン | 570mg |
鉄 | 6.0mg |
亜鉛 | 4.2mg |
銅 | 0.20mg |
マンガン | 0.07mg |
ヨウ素 | 50μg |
セレン | 56μg |
クロム | 0μg |
モリブデン | 14μg |
ビタミン | |
A レチノール | 470μg |
A α-カロテン | 0μg |
A β-カロテン | 8μg |
A β-クリプトキサンチン | 93μg |
A β-カロテン当量 | 55μg |
A レチノール当量 | 480μg |
D | 5.9μg |
E α-トコフェノール | 3.4mg |
E β-トコフェノール | 0mg |
E γ-トコフェノール | 2.0mg |
E δ-トコフェノール | 0.1mg |
K | 40μg |
B1 | 0.21mg |
B2 | 0.52mg |
ナイアシン | 0mg |
B6 | 0.26mg |
B12 | 3.0μg |
葉酸 | 140μg |
パントテン酸 | 4.33mg |
ビオチン | 65.0μg |
C | 0mg |
脂肪酸 | |
飽和脂肪酸 | 9.22g |
一価不飽和脂肪酸 | 12g |
多価不飽和脂肪酸 | 5.39g |
コレステロール | 1400mg |
食物繊維 | |
水溶性 | 0g |
不溶性 | 0g |
総量 | 0g |
食塩相当量 | 0.1g |
日本食品標準成分表2010のデータより抜粋
url http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298713.htm
うこっけい卵 全卵、生 | うずら卵 全卵、生 | うずら卵 水煮缶詰 |
全卵 生 | 全卵 ゆで | 全卵 ポーチドエッグ |
全卵 水煮缶詰 | 全卵 加糖全卵 | 全卵 乾燥全卵 |
卵黄 生 | 卵黄 ゆで | 卵黄 加糖卵黄 |
卵黄 乾燥卵黄 | 卵白 生 | 卵白 ゆで |
卵白 乾燥卵白 | 卵白 たまご豆腐 | たまご焼 厚焼きたまご |
たまご焼 だし巻きたまご | たまご焼 ピータン |
白身(卵白)はタンパク質が豊富で低カロリー
白身(卵白)に含まれる栄養成分としてタンパク質があげられますがカロリー量が少ないためダイエットの際には料理に取り入れるなどすることで痩せる効果を発揮する食材です。
時折濁りの強い卵白がありますが卵白の濁りは新鮮な場合が多く、時間が経つ毎に白身に含まれるガスが抜け透明になっていくと言われています。
卵白を使ったレシピとしてはお菓子や炒め物、白身で卵焼きや具を工夫したりしても幅が広がりますし、味噌汁やスープに入れても美味しいです。
卵白、生の栄養素、成分含有量の一覧
食品番号 | 12014 |
ジャンル | 卵白 |
食品名 | 生 |
廃棄率 | 0% |
エネルギー | |
kcal | 47kcal |
kJ | 197kJ |
水分 | 88.4g |
たんぱく質 | 10.5g |
アミノ酸組成によるたんぱく質 | 9.4g |
脂質 | 0g |
トリアシルグリセロール当量 | 0g |
炭水化物 | 0.4g |
灰分 | 0.7g |
無機質 | |
ナトリウム | 180mg |
カリウム | 140mg |
カルシウム | 6mg |
マグネシウム | 11mg |
リン | 11mg |
鉄 | 0mg |
亜鉛 | 0mg |
銅 | 0.02mg |
マンガン | 0mg |
ヨウ素 | 2μg |
セレン | 21μg |
クロム | 0μg |
モリブデン | 1μg |
ビタミン | |
A レチノール | 0μg |
A α-カロテン | 0μg |
A β-カロテン | 0μg |
A β-クリプトキサンチン | 0μg |
A β-カロテン当量 | 0μg |
A レチノール当量 | 0μg |
D | 0μg |
E α-トコフェノール | 0mg |
E β-トコフェノール | 0mg |
E γ-トコフェノール | 0mg |
E δ-トコフェノール | 0mg |
K | 1μg |
B1 | 0mg |
B2 | 0.39mg |
ナイアシン | 0.1mg |
B6 | 0mg |
B12 | 0μg |
葉酸 | 0μg |
パントテン酸 | 0.18mg |
ビオチン | 7.8μg |
C | 0mg |
脂肪酸 | |
飽和脂肪酸 | 0g |
一価不飽和脂肪酸 | 0g |
多価不飽和脂肪酸 | 0g |
コレステロール | 1mg |
食物繊維 | |
水溶性 | 0g |
不溶性 | 0g |
総量 | 0g |
食塩相当量 | 0.5g |
日本食品標準成分表2010のデータより抜粋
url http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298713.htm
うこっけい卵 全卵、生 | うずら卵 全卵、生 | うずら卵 水煮缶詰 |
全卵 生 | 全卵 ゆで | 全卵 ポーチドエッグ |
全卵 水煮缶詰 | 全卵 加糖全卵 | 全卵 乾燥全卵 |
卵黄 生 | 卵黄 ゆで | 卵黄 加糖卵黄 |
卵黄 乾燥卵黄 | 卵白 生 | 卵白 ゆで |
卵白 乾燥卵白 | 卵白 たまご豆腐 | たまご焼 厚焼きたまご |
たまご焼 だし巻きたまご | たまご焼 ピータン |
卵殻は捨てずにお庭の肥料に使いましょう
鶏卵の卵殻に含まれる成分は主に炭酸カルシウムになり食用とすることはありませんが、カルシウムとしてスナック菓子や肥料、土壌改良剤などに利用されることが多くそのままの形では分解されるまでに時間が掛かるため、細かく粉砕してから肥料として利用する方法が最適だと言われています。
更新日時 2024年10月29日 07:22:50
二黄卵(双子卵)はなぜできるのか?
二黄卵(双子卵)とは卵を割った時に黄身が2個入っている状態の物をいい、卵料理を作っている際は時折出くわすことも多い卵です。
このような二黄卵(双子卵)は産卵開始直あとで排卵リズムが乱れた時に起こりやすく連続して排卵されることによって起こる、ごく普通の生理現象と言われている。
肥料や農薬の悪影響、薬物投与や人ため的な方法との心配もあるが、それ程心配が伴うものではないとのこと。
カラザの成分はタンパク質で栄養分でもある
黄身と卵殻を繋いでいる白いヒモ状の物をカラザといい、ドロっとした食感で生卵で食する際にも敬遠する方も多い部位でもあります。
カラザに含まれる栄養成分は主にたんぱく質でありシアル酸も含まれて居るとされており、シアル酸は細胞構成成分であり細胞を保護する効果があることから健康面や栄養面を考えるとカラザは食べたほうがいい部分でもあります。
更新日時 2024年10月29日 07:22:50
卵に含まれる栄養成分と効果
卵はとても栄養バランスが良く豊富な栄養成分を含む食品であり、特に良質な動物性タンパク質が豊富でありながらビタミンA、D、Eなどのビタミン類やリン、鉄、亜鉛、銅などのミネラル類が豊富に含まれるとても栄養価の高い食材と言えるでしょう。
成分表などを見ても不足している栄養素と言えば食物繊維とビタミンC程度で、たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸類も豊富に含まれ特に重要な必須アミノ酸の含有バランス非常にいいのが卵の特徴です。
以下ではそれら栄養成分の効能や効果、働きを確認していきます。
良質な動物性タンパク質が豊富で他の栄養も豊富
たんぱく質は三大栄養素の一つであり炭水化物と脂質と共に人間にとってとても重要な栄養素でもあります。
卵にはこのタンパク質が豊富に含まれておりタンパク質を構成するアミノ酸類も豊富にバランスよく含有されているのも注目すべき点でしょう。
筋肉増強や内臓の健全な活動、皮膚組織の形成などに役立つタンパク質をしっかりと取ることは生命上重要であり、卵は簡易的に摂取することができる食材として親しまれている点も理にかなっているわけです。
動物性と植物性のタンパク質がありますが、卵に含まれるのは動物性の物であり大豆などには植物性のタンパク質が豊富に含まれて居ます。
ビタミンB2、B12が豊富でダイエット効果
卵にはビタミンB2、B12を豊富に含み同じく含有量の高いタンパク質のエネルギー代謝や脂質の代謝を促進させる効能を持ち、成長促進や身体の部位の構成、皮膚、髪、爪再生、造血作用などさまざまな効果をうみます。
豚レバー、うに、牛レバー、納豆などにも多く含まれておりダイエット効果やや疲労回復に必要な栄養成分とも言えるでしょう。
卵黄に含まれるレシチンはさまざまな細胞に効果的
レシチンは人体の細胞膜に含まれる栄養素でありさまざまな細胞の活動を助けると言われています。
肌や内臓、脳や神経など重要な身体の部位の細胞の活動を助けるため、健康な生命活動には必要な栄養素でもあります。
中性脂肪やコレステロール値を下げるとも言われ、卵黄レシチンや大豆レシチンなどがあり神経伝達物質のアセチルコリンの前駆物質とも言われ記憶力向上の効能があると言われています。
卵にはビタミンCが含まれていませんので、ビタミンCを含む食品との摂取が一層健康に役立つレシピとなりそうです。
卵黄や卵白から得られる総合的な効能や効果
卵は安価であり調理方法やレシピも簡単な物が多いので日頃の食生活に取り入れやすい食材でありますし、含有する栄養素も豊富ですのでむしろ積極的に取り入れる方向が望ましいと考えます。
主な効果として考えられるのが体力向上、筋肉増強、代謝促進に記憶力の向上、免疫力、疲労回復、脳や神経伝達活動の活性化など実にさまざまな効能や効果、働きが期待できるのが卵に含まれる豊富な栄養価の力であると言えるでしょう。
卵の種類!卵殻の色や飼料、飼育方法や栄養価の違い
卵には主に白玉と赤玉とがありますがこれは卵を産む鶏の色から来ると言われています。卵黄の色は鶏が食べる飼料やその成分であるカロテノイドの含有量による所であることはすでに述べましたが、鶏殻の色は鶏そのものの影響で赤玉になったり白玉になったりするだけで栄養成分などに違いはないとされています。
また、品種改良された鶏も多いのでこれらは必ずしも一致するわけではなく、一般的にとのことです。
飼料にこだわることで独自のブランドや価値を持つ卵も
卵黄の色合いを変化させるために飼料に工夫を加えることはすでに述べていますが、これと同様に飼料の内容や栄養素を変化させることで卵自体の味や風味を高める飼育方法をとっている養鶏場もあります。
有名な所では海藻類に豊富に含まれるヨードをふんだんに食べさせたヨード卵や、ビタミン類を豊富に与えたビタミン強化卵、DHAを飼料に含ませることで鶏卵にその成分含ませるをDHA卵などがあります。
これらは特殊な飼育方法や飼料を使っているため付加価値を高め値段的にも効果ですが、その分味わい深い卵になっており一度は食べておきたい卵と言えるでしょう。
卵を使った料理やレシピ
卵は栄養成分が豊富でバランスが非常にいいことはすでに述べてきましたが、卵を使った料理もまた豊富にありますのでまとめておきます。加熱、非加熱など実にさまざまな調理方法がありますので、自身のレシピに取り入れておくといいでしょう。
目玉焼き、ハムエッグ、ベーコンエッグ、卵焼き、だし巻き、錦糸卵、伊達巻、オムレツ、厚焼き卵などは定番中の定番でもあり卵料理の基本的なところでもあります。
ゆで卵、温泉卵、ポーチドエッグ、エッグベネディクト、炒り卵、スクランブルエッグなども非常に簡単でありながら味付けや合わせる食材などの種類で豊富なバリエーションを楽しめるレシピでもあるでしょう。
卵のカロリーは?低いのか高いのか?
卵に含まれるカロリーは生卵100g辺り151kcalでありやや高カロリーの部類に入るかもしれません。
食品別カロリー量(100g辺り、kcal) 食品別の栄養素含有量一覧 | ||
パセリ 44kcal | にら 21kcal | 長芋 65kcal |
グリーンピース 93kcal | 水菜 22kcal | 蜂蜜 294kcal |
桃 39kcal | キャベツ 22kcal | アスパラガス 23kcal |
みかん 44kcal | 玉ねぎ 37kcal | アボカド 187kcal |
豆腐 55.9kcal | トマト 18.9kcal | こんにゃく 6.9kcal |
まとめ
卵は豊富な栄養素とバランスが特徴的な食材であり、安価で調理しやすい食材でもあります。日頃の食生活の中に積極的に取り入れ健康面や栄養面での管理に役立てることはもちろんですが、生命活動に必要な自身のメンテナンスなどにも役立つのが卵でもあります。
普段何気なく食べていることの多い卵でしたが、その凄さを再認識し今後の食生活に取り入れましょう。
かぼちゃは栄養豊富で低カロリーの健康効果満載の食品!煮物やサラダやスープを献立に
妊婦の必須栄養素4選!食事のレシピと摂取量