小麦、強力粉(一等)の栄養素一覧とそれぞれの含有量や栄養素の効果や効能を確認し、日々の健康管理や栄養バランスに役立てましょう。
小麦、強力粉(一等)にはセレン、モリブデン、銅、パントテン酸、食物繊維、マンガン、クロム、亜鉛、鉄、ビタミンB1、などの栄養素の含有量が摂取基準量に対して高い割合で含まれます。
セレンは尿での排出で体内調整され、欠乏すると貧血や関節痛などの症状が出るとされる栄養素で、日本国内の土壌でそだつ食品にはセレンが含まれるので不足はあまりないと言われています。
また、モリブデンは体内に約9mgほど存在し、肝臓、腎臓、副腎に多いミネラルで微量ミネラルのひとつで、摂りすぎによる過剰症はほぼありませんし尿で排出されますが、高尿酸血症などの症状がでるともされています。
さらに、ミネラルのひとつである銅は過酸化脂肪の増加を抑制する働きがあり、血液の流れにもかかわりますし、鉄の働きを補助するミネラルで活性酸素の除去や赤血球に関わる働きを持ちます。
パントテン酸はアシルCoAはコリンをアセチルコリンに変化させ神経伝達に関わる作用があり、副腎皮質ホルモンの生成をうながし、ストレスに対する抵抗力を向上させるなど、これらの働きをもつ栄養素を含む小麦、強力粉(一等)の効果や効能、栄養素の含有量と効果効能を確認して行きましょう。
小麦、強力粉(一等)の栄養素の含有量の一覧
小麦、強力粉(一等)にはセレン、モリブデン、銅、パントテン酸、食物繊維、マンガン、クロム、亜鉛、鉄、ビタミンB1、が含まれますが、セレンは水銀やカドミウム、砒素などの毒性を軽減させる拮抗作用をもつ栄養素で、ビタミンE同様に過酸化物質の分解に働き、動脈硬化や発ガンを抑制する効果をもつ栄養素です。
モリブデンは肝臓、腎臓、副腎に多いミネラルで吸収率がとても高く、尿中によって排出され体内濃度は一定に保たれていますので過剰症はほぼ無いとされていますし、老廃物でもあるプリン体を尿酸へ分解する働きをもち、鉄の利用を高める性質を持ちます。
銅は腸管からの鉄の吸収や貯蔵を助け、摂取量が少ないと吸収率が高まる特徴を持ち、不足したことによる欠乏症では未熟児、銅欠乏乳児、体重増加不良、貧血、骨異常などの症状がでるとも言われます。
次に含有割合の高いパントテン酸は取りすぎたことによる過剰症はあまり無いとされ、水溶性のビタミンですのでスープ、煮汁、味噌汁、あんかけなどでの摂取が望ましい栄養素です。
こうした働きをもつそれぞれの栄養素の含有量を確認しておきましょう。
食品番号 | 01020 |
ジャンル | こむぎ 強力粉 |
食品名 | 一等 |
廃棄率 | 0 % |
エネルギー | |
kcal | 366 kcal |
kJ | 1531 kJ |
水分 | 14.5 g |
たんぱく質 | 11.7 g |
アミノ酸組成によるたんぱく質 | 10.6 g |
脂質 | 1.8 g |
トリアシルグリセロール当量 | 1.6 g |
炭水化物 | 71.6 g |
灰分 | 0.4 g |
無機質 | |
ナトリウム | 2 mg |
カリウム | 80 mg |
カルシウム | 20 mg |
マグネシウム | 23 mg |
リン | 75 mg |
鉄 | 1.0 mg |
亜鉛 | 0.8 mg |
銅 | 0.15 mg |
マンガン | 0.38 mg |
ヨウ素 | 0 μg |
セレン | 39 μg |
クロム | 1 μg |
モリブデン | 26 μg |
ビタミン | |
A レチノール | 0 μg |
A α-カロテン | 0 μg |
A β-カロテン | 0 μg |
A β-クリプトキサンチン | 0 μg |
A β-カロテン当量 | 0 μg |
A レチノール当量 | 0 μg |
D | 0 μg |
E α-トコフェノール | 0.3 mg |
E β-トコフェノール | 0.2 mg |
E γ-トコフェノール | 0 mg |
E δ-トコフェノール | 0 mg |
K | 0 μg |
B1 | 0.10 mg |
B2 | 0.05 mg |
ナイアシン | 0.9 mg |
B6 | 0.07 mg |
B12 | 0 μg |
葉酸 | 15 μg |
パントテン酸 | 0.77 mg |
ビオチン | 1.7 μg |
C | 0 mg |
脂肪酸 | |
飽和脂肪酸 | 0.41 g |
一価不飽和脂肪酸 | 0.16 g |
多価不飽和脂肪酸 | 0.92 g |
コレステロール | 0 mg |
食物繊維 | |
水溶性 | 1.2 g |
不溶性 | 1.5 g |
総量 | 2.7 g |
食塩相当量 | 0 g |
食品標準成分表 栄養素別、食品含有量 | |
アミノ酸含有量 食事摂取基準量 | |
文部科学省、科学技術・学術審議会資源調査分科会 日本食品標準成分表2010のデータより抜粋 出典URL : http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298713.htm |
小麦、強力粉(一等)の栄養素で摂取基準量に対して高い含有量のもの
※ 30~49歳の女性の目安量、推奨量を元に含有量の割合を出しています。
※ ビタミン類、ミネラル類のみの含有量から比率の高い栄養素をまとめています。
1位 | セレン |
2位 | モリブデン |
3位 | 銅 |
4位 | パントテン酸 |
5位 | 食物繊維 |
6位 | マンガン |
7位 | クロム |
8位 | 亜鉛 |
9位 | 鉄 |
10位 | ビタミンB1 |
セレンとは?水銀やカドミウム、砒素の拮抗作用を持つ
そもそもセレンは土壌に多く含まれる地域で育った作物には豊富なセレンが含まれるので、日本国内の土壌でそだつ食品には含まれているのでセレン不足はあまりないと言われています。
セレンは尿での排出で体内調整され、欠乏すると貧血や関節痛などの症状が出るとされていますのでセレン不足には注意が必要ですし、逆にセレンを取りすぎたことによる過剰症の症状にはセレン中毒、抜け毛、爪の変形、免疫低下などの症状がでるとも言われます。
銀やカドミウム、砒素などの毒性を軽減させる拮抗作用をもつ栄養素で、ビタミンE同様に過酸化物質の分解に効果をもち動脈硬化や発ガンを抑制する効果が期待されるミネラルで、、細胞の酸化を防ぐ抗酸化作用に間接的にかかわりますし、美容効果も期待されるミネラルです。
セレンはアンコウの肝、たらこ、黒マグロ、レンズマメを中心に、魚介、肉、豆類に多く含まれるミネラルですし、土壌に含まれることで食品の含有量が変化しますが、サプリメントでの摂取時は過剰摂取に注意が必要で、過剰摂取では抜け毛や爪の変形などの症状が現われます。
モリブデンとは?肝臓、腎臓、副腎に多い微量ミネラル
モリブデンは貧血の予防につながる造血作用などをもつミネラルで、体内に約9mgほど存在し肝臓、腎臓、副腎に多く含まれている微量ミネラルのひとつです。
モリブデンの摂りすぎによる過剰症はほぼありませんし尿で排出されますが、高尿酸血症などの症状がでるともされ、老廃物でもあるプリン体を尿酸へ分解する働きをもち鉄の利用を高める性質を持ちます。
米、そばなどの穀類や、大豆、えんどう豆などの大豆類や豆腐、納豆などの大豆製品、レバーや乳製品などに多く含まれるミネラルで、尿酸の合成に関わるミネラルで、赤血球などに結合し全身に運ばれる栄養素です。
幅広い代謝の過程に必要な酵素に関わり、補酵素の成分のひとつとしてさまざまな代謝にかかわりますので、日々の代謝を健全に保つのにも役立つミネラルです。
銅とは?過酸化脂肪の増加を抑制に関わるミネラル
銅は過酸化脂肪の増加を抑制する働きや血液の流れにもかかわり、鉄の働きを補助するミネラルで活性酸素の除去や赤血球に関わる働きを持ちます。
貧血対策に有効なミネラルとして鉄分が挙げられますが、同じミネラルの銅にも血液、特に赤血球に関わる働きがありますので、合わせて摂取しておきたい所ですし銅の摂取は腸管からの鉄の吸収や貯蔵を助け、摂取量が少ない場合には吸収率が高まる特徴を持ちます。
銅不足では未熟児、銅欠乏乳児、体重増加不良、貧血、骨異常などの症状がでるとも言われ、抗菌作用や消臭効果、活性酸素の消去する働きがあり、老化防止や細胞の酸化を防ぐ働きがあります。
乳児の成長や骨の強化に重要な役割をもつミネラルで、体内でたんぱく質と結合し鉄の働きを補助する働きを持ちますし、セルロプラスミンと呼ばれるたんぱく質の構成成分で貧血対策に効果的な働きを持ちます。
骨髄でヘモグロビンを作る際に欠かせないミネラル分でもありますし、赤血球の成長や体内の酵素の働きに関わり骨の形成を助けるミネラルです。
小麦、強力粉(一等)には他の栄養素も豊富に含まれる
小麦、強力粉(一等)にはこれらの栄養素以外にもパントテン酸、食物繊維、マンガン、クロム、亜鉛、鉄、ビタミンB1、などの栄養素が幅広く含まれますので、日頃の栄養バランスに役立てましょう。