パン粉には半生のものや乾燥されたパン粉、生のパン粉などの種類がありレシピや用途によってそれぞれの特徴を活かした料理方法で利用されています。
元々の洋風のパン粉とは違って日本で始まった食パンからパン粉を作る方法は多くの洋食のレシピに取り入れられて現在に至りますが、パン粉(半生)の栄養素一覧とそれぞれの含有量や栄養素の効果や効能を確認し、日々の健康管理や栄養バランスに役立てましょう。

パン粉(半生)にはナトリウム、銅、葉酸、食物繊維、マンガン、リン、ビタミンB1、パントテン酸、ナイアシン、マグネシウムなどの栄養素の含有量が摂取基準量に対して高い割合で含まれます。
パン粉(半生)にはナトリウムが比較的多く含まれますが、ナトリウムは不足すると食欲不振、はきけ、血液濃縮、筋肉痛などの症状がでるとも言われますが注意すべきは過剰摂取、塩分の取りすぎでしょう。
ナトリウムの過剰摂取の対策として体内の余分な塩分の排泄効果をもつカリウムの摂取を行い、体内の余分な塩分、とりすぎた塩分の排出につなげる食習慣が重要ですし、減塩などに取り組み取り過ぎないように日々気をつけることが大切です。
次に、銅は体内でたんぱく質と結合し鉄の働きを補助し、貧血予防、免疫力向上、動脈硬化の予防、成長促進、髪や肌の健康を保つ効果をもつなど、これらの働きをもつ栄養素を含むパン粉(半生)の効果や効能、栄養素の含有量と効果効能を確認して行きましょう。
パン粉(半生)の栄養素の含有量の一覧
パン粉(半生)にはナトリウム、銅、葉酸、食物繊維、マンガン、リン、ビタミンB1、パントテン酸、ナイアシン、マグネシウムが含まれますが、ナトリウムを取りすぎるとミネラルバランスの乱れ、むくみ、細胞外液や血液の量の増加、高血圧症、胃がんの促進因子になるとも言われます。
こうした塩分の取りすぎに対する減塩にはお酢の活用やだしの利用などが効果的で、酢にふくまれるクエン酸は糖質をエネルギー変換につながりますしだしの味付けで塩分を減らすレシピも有効になります。
また、銅は小腸で吸収されて肝臓に蓄積され赤血球の成長や体内の酵素の働きに関わり骨の形成を助けますし、葉酸は妊娠中期・後期に葉酸を過剰摂取すると乳児喘息になりやすいともいわれ鶏レバー、モロヘイヤ、菜の花、ブロッコリー、枝豆、ほうれん草などに多く含まれるなど、こうした働きをもつそれぞれの栄養素の含有量を確認しておきましょう。
食品番号 | 01078 |
ジャンル | パン粉 |
食品名 | 半生 |
廃棄率 | 0 % |
エネルギー | |
kcal | 319 kcal |
kJ | 1335 kJ |
水分 | 26.0 g |
たんぱく質 | 12.5 g |
アミノ酸組成によるたんぱく質 | 0 g |
脂質 | 5.8 g |
トリアシルグリセロール当量 | 5.3 g |
炭水化物 | 54.3 g |
灰分 | 1.4 g |
無機質 | |
ナトリウム | 400 mg |
カリウム | 130 mg |
カルシウム | 28 mg |
マグネシウム | 34 mg |
リン | 110 mg |
鉄 | 1.2 mg |
亜鉛 | 0.8 mg |
銅 | 0.17 mg |
マンガン | 0.53 mg |
ヨウ素 | 0 μg |
セレン | 0 μg |
クロム | 0 μg |
モリブデン | 0 μg |
ビタミン | |
A レチノール | 0 μg |
A α-カロテン | 0 μg |
A β-カロテン | 4 μg |
A β-クリプトキサンチン | 0 μg |
A β-カロテン当量 | 4 μg |
A レチノール当量 | 0 μg |
D | 0 μg |
E α-トコフェノール | 0.4 mg |
E β-トコフェノール | 0.2 mg |
E γ-トコフェノール | 0.4 mg |
E δ-トコフェノール | 0.3 mg |
K | 0 μg |
B1 | 0.13 mg |
B2 | 0.03 mg |
ナイアシン | 1.4 mg |
B6 | 0.06 mg |
B12 | 0 μg |
葉酸 | 46 μg |
パントテン酸 | 0.47 mg |
ビオチン | 0 μg |
C | 0 mg |
脂肪酸 | |
飽和脂肪酸 | 1.77 g |
一価不飽和脂肪酸 | 2.04 g |
多価不飽和脂肪酸 | 1.30 g |
コレステロール | 0 mg |
食物繊維 | |
水溶性 | 1.4 g |
不溶性 | 2.1 g |
総量 | 3.5 g |
食塩相当量 | 1.0 g |
食品標準成分表 栄養素別、食品含有量 | |
アミノ酸含有量 食事摂取基準量 | |
文部科学省、科学技術・学術審議会資源調査分科会 日本食品標準成分表2010のデータより抜粋 出典URL : http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298713.htm |
パン粉(半生)の栄養素で摂取基準量に対して高い含有量のもの
※ 30~49歳の女性の目安量、推奨量を元に含有量の割合を出しています。
※ ビタミン類、ミネラル類のみの含有量から比率の高い栄養素をまとめています。
1位 | ナトリウム |
2位 | 銅 |
3位 | 葉酸 |
4位 | 食物繊維 |
5位 | マンガン |
6位 | リン |
7位 | ビタミンB1 |
8位 | パントテン酸 |
9位 | ナイアシン |
10位 | マグネシウム |
ナトリウムが意外に多いパン粉!その効能とは?
パン粉には意外と塩分が多く含まれており、パン粉の栄養素の中でも摂取基準量に対して割合が高い含有量となりますが、同じく塩分濃度の高い食べ物のは定番の調味料でもあるしょうゆやみそがあります。
これらの調味料の過剰な摂取には注意が必要ですが、同時に塩分を取りすぎたときの対策や解消法ともなるカリウムの摂取を日々の食生活で行うことも塩分の取りすぎに有効な対策となります。
ナトリウムは体内の細胞の間にある細胞間液や血管内の血しょうにふくまれ、筋肉、神経の働きを正常に保ち働きがありますが、一方で取りすぎると筋肉を硬直させ、血管の柔軟性も奪うことがありますので、塩化ナトリウムを多く含む食塩の多用には注意しましょう。
味付けに辛味、だし、お酢などを利用することで減塩につながりますし、野菜などに多く含まれるカリウムの摂取を心がけ、仮に取りすぎた塩分でも適切に体外に排出できる食生活を心がけましょう。
銅はセルロプラスミンと呼ばれるたんぱく質の構成成分
銅は貧血予防や対策に効果的な働きがあり、鉄を血液中のトランスフェリンに受け渡す役割があります。
体内でたんぱく質と結合し鉄の働きを補助する働きを持ちますので、鉄分をより有効に使うことにつながりますし、貧血予防、免疫力向上、動脈硬化の予防、成長促進、髪や肌の健康を保つ効果をもつミネラルです。
赤血球や白血球の成長に関わり、骨、血管の成長を助けて肝臓に貯蔵され、乳児の成長や骨の強化に重要な役割をもつミネラルで、牛、豚、鶏レバー、イイダコ、シャコ、牡蠣、かに、海老、いか、アーモンドなどの食品に多く含まれています。
パン粉にも含まれており、栄養面からはこうした効果が期待されますが、幅広い食品からの摂取を心がけるといいでしょう。
葉酸は妊娠初期に特に重要となるビタミン
鶏レバー、モロヘイヤ、菜の花、ブロッコリー、枝豆、ほうれん草などの食べ物に多く含まれる葉酸には、補酵素としてアミノ酸の核酸の代謝に関わる働きやビタミンB12と一緒に、アミノ酸や核酸を合成する役割があります。
造血作用を促すなど貧血予防に役立つ効果もある葉酸ですが、妊娠に関わる時期には特に重要とされ、葉酸は妊娠1か月から3か月までの間の赤ちゃんの基礎的な体作りに重要な時期の特に必要とされる栄養素のひとつです。
妊活中や妊娠初期にも重要で母体全体に葉酸が行き渡るのには約1か月かかってしまうといわれていますので、妊娠の準備としての葉酸の摂取も重要ですし、妊娠中期に葉酸が不足することで細胞分裂が正常に行なわれにくくなってしまうとされますのできちんと摂取したいところです。
葉酸はビタミンB12と一緒に摂ることで葉酸の吸収率が良くなりますので、これらの組み合わせも意識した摂取を行いましょう。
パン粉(半生)には他の栄養素も豊富に含まれる
パン粉(半生)にはこれらの栄養素以外にも食物繊維、マンガン、リン、ビタミンB1、パントテン酸、ナイアシン、マグネシウムなどの栄養素が幅広く含まれますので、日頃の栄養バランスに役立てましょう。