観世ふは小麦粉のグルテンを元に作られるお麩に海苔の層を作って物で、焼き麩に近い状態でお麩と同様に味噌汁や煮物などに人気の食材です。
グルテンにはグルタミン酸なども含まれ、独特の味わいと脳の活性化などの働きがありますが、観世ふには他にも銅、鉄、ナイアシン、亜鉛、食物繊維、リン、ビタミンB1、パントテン酸、マグネシウム、ビタミンEなどの栄養素の含有量が摂取基準量に対して高い割合で含まれます。
観世ふに多く含まれる銅には、摂取量が少ないと自然と吸収率があがる特徴があり、逆に摂取量が多いと吸収率がさがるなどの調整が起きますし、貧血予防、免疫力向上、動脈硬化の予防、成長促進、髪や肌の健康を保つ効果をもつミネラルです。
鉄は不足すると鉄欠乏性貧血、めまい、立ちくらみ、動悸、免疫低下などの症状がでるとも言われ、特に貧血の症状で悩むことの多い女性は日々の摂取を心がける必要性がありますし、ナイアシンは神経の安定などに効果をもつ栄養素です。
これらの働きをもつ栄養素を含む観世ふ(焼き麩)の効果や効能、栄養素の含有量と効果効能を確認して行きましょう。
観世ふ(焼き麩)の栄養素の含有量の一覧
観世ふ(焼き麩)には銅、鉄、ナイアシン、亜鉛、食物繊維、リン、ビタミンB1、パントテン酸、マグネシウム、ビタミンEが含まれますが、銅は赤血球や白血球の成長や貧血対策に関わる重要なミネラルで、セルロプラスミンと呼ばれるたんぱく質の構成成分で貧血対策に効果的な働きを持ちます。
鉄は骨髄、肝臓、脾臓に貯蔵された鉄は出血などで不足した際に利用され、ビタミンCの摂取は鉄の吸収を助けますので貧血などの症状が酷い場合などは鉄分とともにビタミンCを摂取することも対策のひとつになりますし、ナイアシンはたんぱく質の代謝に必要で脂質の代謝やアルコールの代謝にも関わる働きを持ちます。
こうした働きをもつそれぞれの栄養素の含有量を確認しておきましょう。
| 食品番号 | 01066 |
| ジャンル | ふ類 |
| 食品名 | 観世ふ |
| 廃棄率 | 0 % |
| エネルギー | |
| kcal | 385 kcal |
| kJ | 1611 kJ |
| 水分 | 11.3 g |
| たんぱく質 | 28.5 g |
| アミノ酸組成によるたんぱく質 | 26.3 g |
| 脂質 | 2.7 g |
| トリアシルグリセロール当量 | 2.3 g |
| 炭水化物 | 56.9 g |
| 灰分 | 0.6 g |
| 無機質 | |
| ナトリウム | 6 mg |
| カリウム | 120 mg |
| カルシウム | 33 mg |
| マグネシウム | 43 mg |
| リン | 130 mg |
| 鉄 | 3.3 mg |
| 亜鉛 | 2.2 mg |
| 銅 | 0.32 mg |
| マンガン | 0 mg |
| ヨウ素 | 0 μg |
| セレン | 0 μg |
| クロム | 0 μg |
| モリブデン | 0 μg |
| ビタミン | |
| A レチノール | 0 μg |
| A α-カロテン | 0 μg |
| A β-カロテン | 0 μg |
| A β-クリプトキサンチン | 0 μg |
| A β-カロテン当量 | 0 μg |
| A レチノール当量 | 0 μg |
| D | 0 μg |
| E α-トコフェノール | 0.5 mg |
| E β-トコフェノール | 0.4 mg |
| E γ-トコフェノール | 2.6 mg |
| E δ-トコフェノール | 2.3 mg |
| K | 0 μg |
| B1 | 0.16 mg |
| B2 | 0.07 mg |
| ナイアシン | 3.5 mg |
| B6 | 0.08 mg |
| B12 | 0 μg |
| 葉酸 | 16 μg |
| パントテン酸 | 0.58 mg |
| ビオチン | 0 μg |
| C | 0 mg |
| 脂肪酸 | |
| 飽和脂肪酸 | 0.62 g |
| 一価不飽和脂肪酸 | 0.24 g |
| 多価不飽和脂肪酸 | 1.37 g |
| コレステロール | 0 mg |
| 食物繊維 | |
| 水溶性 | 1.1 g |
| 不溶性 | 2.6 g |
| 総量 | 3.7 g |
| 食塩相当量 | 0 g |
| 食品標準成分表 栄養素別、食品含有量 | |
| アミノ酸含有量 食事摂取基準量 | |
文部科学省、科学技術・学術審議会資源調査分科会 日本食品標準成分表2010のデータより抜粋 出典URL : http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298713.htm | |
観世ふ(焼き麩)の栄養素で摂取基準量に対して高い含有量のもの
※ 30～49歳の女性の目安量、推奨量を元に含有量の割合を出しています。
※ ビタミン類、ミネラル類のみの含有量から比率の高い栄養素をまとめています。
| 1位 | 銅 |
| 2位 | 鉄 |
| 3位 | ナイアシン |
| 4位 | 亜鉛 |
| 5位 | 食物繊維 |
| 6位 | リン |
| 7位 | ビタミンB1 |
| 8位 | パントテン酸 |
| 9位 | マグネシウム |
| 10位 | ビタミンE |
銅は赤血球や白血球の成長に関わる
銅は過酸化脂肪の増加を抑制する働きや血液の流れにもかかわり、セルロプラスミンと呼ばれるたんぱく質の構成成分で貧血対策に効果的な働きを持ちます。
牛、豚、鶏レバー、イイダコ、シャコ、牡蠣、かに、海老、いか、アーモンドなどの食品に多く含まれており、赤血球の成長や体内の酵素の働きに関わり、骨の形成を助けるミネラルです。
銅は摂取量が少ないと吸収率があがり摂取量が多いと吸収率がさがるなどの調整が起きる珍しいミネラルで、銅含有酵素として幅広い効能をもち、赤血球や白血球の成長にかかわります
乳児の成長などにも関わる重要なミネラルですので、適切な摂取を心がけましょう。
鉄も貧血対策に効果的なミネラル分
鉄は貧血に悩む女性にとってとても重要なミネラルで小松菜、豚レバー、シジミ、小松菜、卵黄などの食品に多く含まれています。
鉄が不足すると鉄欠乏性貧血、めまい、立ちくらみ、動悸、免疫低下などの症状がでるとも言われますので注意が必要ですので、お麩は簡単に料理に取り入れることができますので鉄分摂取につなげやすい食べ物です。
また、鉄の摂取と合わせてビタミンCを摂取することで、ビタミンCが鉄の吸収を助けますので貧血の予防効果を高めることにつながりますし、ビタミンCには抗酸化作用等もありますので美容や美肌に関わる働きを持ちます。
赤血球の鉄は再利用されて、再度赤血球に合成され骨髄、肝臓、脾臓に貯蔵された鉄は出血などで不足した際に利用されますので、適切な摂取を心がけたいミネラルのひとつです。
ナイアシンは体内合成される水溶性ビタミン
お麩にはさまざまな栄養素が含まれますが、次に多く含まれるナイアシンは神経を安定させる働きや血行改善、皮膚や神経を健康に保つ働きがあり、コレステロールや中性脂肪を分解する効能を持ちます。
体内で合成できるビタミンで、アミノ酸の一種であるトリプトファン60mgからナイアシン1mgが作られるので欠乏することはほとんど無いとされています。
ペラグラの治療、口内炎、舌炎、皮膚炎、めまいなどの治療に使われ、ニコチン酸、ニコチンアミドとして存在しますがニコチンアミドからNDAが合成され、この補酵素は糖質、脂質、たんぱく質の代謝。エネルギー生産時に働きます。
そのためダイエット効果なども期待できるビタミンとして重宝したり、ビタミンEの組み合わせで血流が良くなる効果などが期待できるビタミンです。
観世ふ(焼き麩)には他の栄養素も豊富に含まれる
観世ふ(焼き麩)にはこれらの栄養素以外にも銅、鉄、ナイアシン、亜鉛、食物繊維、リン、ビタミンB1、パントテン酸、マグネシウム、ビタミンEなどの栄養素が幅広く含まれますので、日頃の栄養バランスに役立てましょう。