カレーに欠かすことのできないナンですが、ナンに含まれる栄養素の一覧とそれぞれの含有量、効果や効能を確認して日々の健康管理や栄養バランスに役立てましょう。
ナンにはナトリウム、食塩相当量、葉酸、銅、パントテン酸、ビタミンB1、ナイアシン、食物繊維、ビタミンE、リンなどの栄養素の含有量が摂取基準量に対して高い割合で含まれます。

ナトリウムはパン類にも多く含まれていますが、ナンにも多い比率で含まれていますが、ナトリウムには体液の浸透圧を正常に維持する働きがありとりすぎると塩化ナトリウムが筋肉を硬直させたり血管の柔軟性を奪うとされています。
また高血圧の原因になるとも言われますので取りすぎには注意が必要ですし、次に多く含まれる葉酸の過剰摂取ではじんましん、過敏症、亜鉛の吸収阻害などの症状がでるとも言われます。
葉酸は妊娠時の母体にも重要な栄養素ですし、母体全体に葉酸が行き渡るのには約1か月かかってしまうといわれていますので、妊娠を予定している妊活のタイミングで必要量が高まりますし、銅は活性酸素の消去、老化防止や細胞の酸化を防ぐ働きがあります。
代謝に役立つ酵素の00種類以上がパントテン酸なしには作られないですし、パントテン酸が不足すると免疫力の低下により風邪などの病気にかかりやすくなるなど、ナンに含まれる各栄養素の効果や効能、栄養素の含有量と効果効能を確認して行きましょう。
ナンの栄養素の含有量の一覧
ナンにはナトリウム、食塩相当量、葉酸、銅、パントテン酸、ビタミンB1、ナイアシン、食物繊維、ビタミンE、リンが含まれますが、ナトリウムは取り過ぎに注意が必要とされますので、野菜を多く取る食生活で減塩対策として塩分排出効果があるカリウムの摂取で、余分なナトリウムの排出に役立てましょう。
また、葉酸は摂取量で胎児の発育に影響があり胎児の健康リスクを軽減できるとされ、胎児の神経管閉鎖障害は受胎後約28日で現われる神経管の形成異常ですので、こうした異常の予防には葉酸の適切な摂取が大切ですし、葉酸はビタミンB12と一緒に摂ることで吸収率が良くなりますので、摂取方法にも工夫が必要です。
また、銅は貧血予防、免疫力向上、動脈硬化の予防、成長促進、髪や肌の健康を保つ効果をもつミネラルですし、妊娠時期や女性は貧血に悩まされることが多いので銅の摂取は大切ですし、パントテン酸は腸内細菌から合成され、免疫力を向上させる働きをもつビタミンです。
こうした働きをもつナンに含まれるそれぞれの栄養素の含有量を確認しておきましょう。
食品番号 | 01037 |
ジャンル | パン類 |
食品名 | ナン |
廃棄率 | 0 % |
エネルギー | |
kcal | 262 kcal |
kJ | 1096 kJ |
水分 | 37.2 g |
たんぱく質 | 10.3 g |
アミノ酸組成によるたんぱく質 | 0 g |
脂質 | 3.4 g |
トリアシルグリセロール当量 | 3.1 g |
炭水化物 | 47.6 g |
灰分 | 1.5 g |
無機質 | |
ナトリウム | 530 mg |
カリウム | 97 mg |
カルシウム | 11 mg |
マグネシウム | 22 mg |
リン | 77 mg |
鉄 | 0.8 mg |
亜鉛 | 0.7 mg |
銅 | 0.11 mg |
マンガン | 0.30 mg |
ヨウ素 | 0 μg |
セレン | 0 μg |
クロム | 0 μg |
モリブデン | 0 μg |
ビタミン | |
A レチノール | 0 μg |
A α-カロテン | 0 μg |
A β-カロテン | 0 μg |
A β-クリプトキサンチン | 0 μg |
A β-カロテン当量 | 0 μg |
A レチノール当量 | 0 μg |
D | 0 μg |
E α-トコフェノール | 0.6 mg |
E β-トコフェノール | 0.1 mg |
E γ-トコフェノール | 0.7 mg |
E δ-トコフェノール | 0 mg |
K | 0 μg |
B1 | 0.13 mg |
B2 | 0.06 mg |
ナイアシン | 1.3 mg |
B6 | 0.05 mg |
B12 | 0 μg |
葉酸 | 36 μg |
パントテン酸 | 0.55 mg |
ビオチン | 0 μg |
C | 0 mg |
脂肪酸 | |
飽和脂肪酸 | 0.53 g |
一価不飽和脂肪酸 | 1.45 g |
多価不飽和脂肪酸 | 1.00 g |
コレステロール | 0 mg |
食物繊維 | |
水溶性 | 0.8 g |
不溶性 | 1.2 g |
総量 | 2.0 g |
食塩相当量 | 1.3 g |
食品標準成分表 栄養素別、食品含有量 | |
アミノ酸含有量 食事摂取基準量 | |
文部科学省、科学技術・学術審議会資源調査分科会 日本食品標準成分表2010のデータより抜粋 出典URL : http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298713.htm |
ナンの栄養素で摂取基準量に対して高い含有量のもの
※ 30~49歳の女性の目安量、推奨量を元に含有量の割合を出しています。
※ ビタミン類、ミネラル類のみの含有量から比率の高い栄養素をまとめています。
1位 | ナトリウム |
2位 | 食塩相当量 |
3位 | 葉酸 |
4位 | 銅 |
5位 | パントテン酸 |
6位 | ビタミンB1 |
7位 | ナイアシン |
8位 | 食物繊維 |
9位 | ビタミンE |
10位 | リン |
葉酸は妊婦や胎児の発育に重要なビタミン

葉酸は造血作用を促す働きがあり鶏レバー、モロヘイヤ、菜の花、ブロッコリー、枝豆、ほうれん草などさまざまな食べ物に含まれるビタミンで、この葉酸は妊娠時期に必要量が高まる特徴があり、胎児の発育に大きく関わるので適切な摂取が必要となる重要な栄養素でもあります。
そんな重要な葉酸ですが、母体全体に葉酸が行き渡るのには約1か月かかってしまうといわれていますので、必要量が高まる妊娠時期に合わせて事前にしっかりと母体に行き渡らせておく必要がありますし、健康な胎児の発育の為には欠かせない栄養素でとても重要です。
補酵素としてアミノ酸の核酸の代謝に関わり、妊娠1か月から3か月までの間が、赤ちゃんの基礎的な体作りに重要ですし、不足した時の欠乏症では貧血、食欲不振、口内炎、胎児の脳神経の発達異常などの症状がでるとも言われます。
また、遺伝子の情報を持つDNA(核酸)の合成を助長する働きなどもありますので、不足することなく摂取することが望ましいですし、妊娠中期の必要な栄養素、ビタミンC、葉酸、鉄分、カルシウムなどと合わせて必要な栄養素を満たすように気をつけましょう。
葉酸と一緒にビタミンB12とビタミンB6も取ることで吸収率を高めることにつながります。
銅にも貧血対策につながる働きが
銅は活性酸素の消去する働きがあり老化防止や細胞の酸化を防ぎますし、貧血予防、免疫力向上、動脈硬化の予防、成長促進、髪や肌の健康を保つ効果をもつミネラルです。
セルロプラスミンと言う銅結合たんぱく質となって全身の各器官へ運ばれ、不足するとヘモグロビンをきちんと合成できずに赤血球で酸素を運ぶ役割に悪影響が現われます。
牛、豚、鶏レバー、イイダコ、シャコ、牡蠣、かに、海老、いか、アーモンドなどの食品に多く含まれている銅は、少し意識することで摂取することが可能になりますので、貧血気味の場合は特にこれらの食品の摂取を行いましょう。
また、乳児の成長、骨や血管の強化に効果を持ちますので、葉酸同様に妊娠時期のも適切な摂取を行いたい栄養素でもあります。
パントテン酸は代謝を高める効果をもつビタミン
体内のさまざまな働きに関わっているのが酵素ですが、この中でも代謝に役立つ酵素のうち実に100種類以上がパントテン酸なしには作られないものとなっていますので、パントテン酸の摂取は非常に重要な意味を持ちます。
代謝を高めることはさまざまな効果がありますし、腸内細菌から合成され免疫力を向上させる働き、糖質、脂質の代謝に関わる働き、補酵素のコエンザイムA(CoA)の材料ともなるビタミンで、ストレスに対する抵抗力を向上させる働きを持ちます。
パントテン酸は鶏レバー、うなぎの蒲焼、アボカド、納豆、イクラ、たらこ、子持ちカレイ、レバー、鶏肉、アボカド、カリフラワー、モロヘイヤ、卵など幅広い食材に含まれますので、普段から摂取していることの多い栄養素ですが代謝を向上させたいときなどは進んで摂取しましょう。
ナンには他の栄養素も豊富に含まれる
ナンにはこれらの栄養素以外にもナトリウム、ビタミンB1、ナイアシン、食物繊維、ビタミンE、リンなどの栄養素が幅広く含まれますので、日頃の栄養バランスに役立てましょう。