あけびは独特な形状をもつ果物で大きく分けると果肉と果皮に分けられますが、果皮に比べると果肉部分には葉酸やビタミンCなどの栄養素が豊富に含まれます。
一方、あけび(果皮、生)には豊富な食物繊維やパントテン酸など、あけびの果肉部分とはやや違った含有栄養素を持ちますので、これらあけび(果皮、生)の栄養素一覧とそれぞれの含有量や栄養素の効果や効能を確認し、日々の健康管理や栄養バランスに役立てましょう。
あけび(果皮、生)には食物繊維、パントテン酸、カリウム、ビタミンE、ビタミンC、ビタミンB6、葉酸、銅、ビタミンB2、マンガンなどの栄養素の含有量が摂取基準量に対して高い割合で含まれます。
食物繊維には不溶性のものと水溶性の食物繊維があり、それぞれ働きも違い、整腸作用や便秘の改善など健康に役立つ多くの働きを持ちますし、生命維持に欠かせない酵素の中で代謝に役立つ酵素のうち実に100種類以上がパントテン酸なしには作られないものとなっており、副腎皮質ホルモンの生成をうながしストレスに対する抵抗力を向上させるビタミンです。
カリウムは取りすぎた塩分を体外に排出する効果がありますが、カリウム自体を取りすぎたことによる過剰症では、腎機能低下により高カリウム血症、疲労感、不整脈などの症状がでるとも言われますので注意が必要ですし、ビタミンEは動脈硬化の予防に役立ち、血液をドロドロにする過酸化脂質の解消に効果を持ちガン予防につながる働きもあります。
これらの働きをもつ栄養素を含むあけび(果皮、生)の効果や効能、栄養素の含有量と効果効能を確認して行きましょう。
あけび(果皮、生)の栄養素の含有量の一覧
あけび(果皮、生)には食物繊維、パントテン酸、カリウム、ビタミンE、ビタミンC、ビタミンB6、葉酸、銅、ビタミンB2、マンガンが含まれますが、パントテン酸はアシルCoAはコリンをアセチルコリンに変化させ神経伝達に関わる作用をもつビタミンで、コエンザイムA(CoA)と合成する成分となり、このCOAは幅広い代謝に関わる成分で、糖質や脂質の代謝する働きを持ちます。
カリウムは浸透圧を保ち利尿作用があり体を冷やす性質があり、体内の余分な塩分排出に役立ちますし、ビタミンEは臓器や皮膚の老化防止に役立ち、細胞の酸化、老化を防ぎビタミンC、A、Eの抗酸化作用が高い栄養素をあわせて摂ることでより効果が高まります。
こうした働きをもつそれぞれの栄養素の含有量を確認しておきましょう。
食品番号 | 07002 |
ジャンル | あけび |
食品名 | 果皮、生 |
廃棄率 | 0 % |
エネルギー | |
kcal | 34 kcal |
kJ | 142 kJ |
水分 | 90.4 g |
たんぱく質 | 0.3 g |
アミノ酸組成によるたんぱく質 | 0 g |
脂質 | 0.3 g |
トリアシルグリセロール当量 | 0 g |
炭水化物 | 8.6 g |
灰分 | 0.4 g |
無機質 | |
ナトリウム | 2 mg |
カリウム | 240 mg |
カルシウム | 18 mg |
マグネシウム | 9 mg |
リン | 13 mg |
鉄 | 0.1 mg |
亜鉛 | 0.1 mg |
銅 | 0.05 mg |
マンガン | 0.17 mg |
ヨウ素 | 0 μg |
セレン | 0 μg |
クロム | 0 μg |
モリブデン | 0 μg |
ビタミン | |
A レチノール | 0 μg |
A α-カロテン | 0 μg |
A β-カロテン | 0 μg |
A β-クリプトキサンチン | 0 μg |
A β-カロテン当量 | 0 μg |
A レチノール当量 | 0 μg |
D | 0 μg |
E α-トコフェノール | 0.6 mg |
E β-トコフェノール | 0 mg |
E γ-トコフェノール | 0 mg |
E δ-トコフェノール | 0 mg |
K | 0 μg |
B1 | 0.03 mg |
B2 | 0.06 mg |
ナイアシン | 0.1 mg |
B6 | 0.09 mg |
B12 | 0 μg |
葉酸 | 16 μg |
パントテン酸 | 0.47 mg |
ビオチン | 0 μg |
C | 9 mg |
脂肪酸 | |
飽和脂肪酸 | 0 g |
一価不飽和脂肪酸 | 0 g |
多価不飽和脂肪酸 | 0 g |
コレステロール | 0 mg |
食物繊維 | |
水溶性 | 1.4 g |
不溶性 | 1.7 g |
総量 | 3.1 g |
食塩相当量 | 0 g |
食品標準成分表 栄養素別、食品含有量 | |
アミノ酸含有量 食事摂取基準量 | |
文部科学省、科学技術・学術審議会資源調査分科会 日本食品標準成分表2010のデータより抜粋 出典URL : http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298713.htm |
あけび(果皮、生)の栄養素で摂取基準量に対して高い含有量のもの
※ 30~49歳の女性の目安量、推奨量を元に含有量の割合を出しています。
※ ビタミン類、ミネラル類のみの含有量から比率の高い栄養素をまとめています。
1位 | 食物繊維 |
2位 | パントテン酸 |
3位 | カリウム |
4位 | ビタミンE |
5位 | ビタミンC |
6位 | ビタミンB6 |
7位 | 葉酸 |
8位 | 銅 |
9位 | ビタミンB2 |
10位 | マンガン |
パントテン酸は代謝に関わる効果が高くダイエットに効果的
パントテン酸は鶏レバー、うなぎの蒲焼、アボカド、納豆、イクラ、たらこ、子持ちカレイ、レバー、鶏肉、アボカド、カリフラワー、モロヘイヤ、卵などに多く含まれるビタミンで、代謝に役立つ酵素のうち実に100種類以上がパントテン酸なしには作られないものとなっています。
こうしたことから善玉コレステロースを増やす働き、副腎皮質ホルモンの生成をうながし、ストレスに対する抵抗力を向上、糖質、脂質など多くの代謝に関わる働きをもつビタミンです。
腸内細菌から合成され、免疫力を向上させる働きをもちますし、ニキビ、肌荒れ対策として有効で糖質や脂質の代謝も行うことから美容面や健康を意識するときはパントテン酸の摂取が重要な役割を果します。
カリウムの摂取で塩分の取りすぎ対策に役立つ
カリウムは塩分過剰になりがちな昨今の食生活では重要な役割を持ち、体内の余分な塩分、取りすぎてしまった塩分を体外へと排出する役割をもつミネラルです。
里芋、じゃがいも、ほうれん草、たけのこ、バナナ、納豆、グレープフルーツ、春菊、にら、ブロッコリー、絹ごし豆腐などに多く含まれ、多くの野菜、イモ類などに含有量が高い食べ物が多いですのでこれらから日常的に摂取できます。
味噌汁などの塩分の多い料理にはカリウムの多い食材を使うことで、自然と塩分の取りすぎに対する対策となりますし、美味しい組み合わせにもなりますので一石二鳥で味わえますし、むくみの改善などにもつながります。
利尿作用があり体を冷やす性質がありますので注意が必要ですし、カリウムを取りすぎたことによる過剰症は、腎機能低下により高カリウム血症、疲労感、不整脈などの症状がでるとも言われ、腎臓に疾患がある場合にはカリウムの摂取制限が必要ともなりますので注意が必要です。
ビタミンEは抗酸化作用で美容や美肌に効果的
ビタミンEは強い抗酸化作用をもつビタミンでガン予防につながる働きがありますし、美肌効果や老化防止、多くの細胞の酸化を予防するなど幅広い効果を持ちます。
また、がんとともに怖い病気の動脈硬化の予防にも役立ちますし、血液をドロドロにする過酸化脂質の解消にビタミンEは効果を持ちますし、ビタミンC、Aなど同じく酸化作用が高い栄養素とあわせて摂取することでより効果を高められます。
しそなどにも多くふくまれており、しそには香りの元となる油分にはα-リノレン酸などの脂肪酸も豊富で美容に良いとされていますし、ビタミンEの血行改善、血管の老化防止、抗酸化作用などとあわせてより高い美容効果も期待できるでしょう
ビタミンEは脂肪組織、心筋、筋肉、肝臓、骨髄、子宮などの生体膜に存在するビタミン類ですので、これらの部位の酸化防止や健康にビタミンEの摂取で役立てましょう。
あけび(果皮、生)には他の栄養素も豊富に含まれる
あけび(果皮、生)にはこれらの栄養素以外にもビタミンC、ビタミンB6、葉酸、銅、ビタミンB2、マンガンなどの栄養素が幅広く含まれますので、日頃の栄養バランスに役立てましょう。