おせち料理の意味や由来の一覧

お正月も近くなってくるとおせち料理の季節でもあります。おせち料理は多くの食材を利用しいろいろなレシピや品目毎の由来や意味など縁起が担がれている物も多いので、めでたいお正月に食べるおせち料理の豆知識としてレシピや品目、意味や由来や縁起などをまとめて行こうかと思います。

おせち料理には実に多くのレシピや品目があります。お重の中に綺麗に彩りされ飾り付けられたおせち料理の数々は美しくもあり豪華な印象を受け、年に一度のお正月にふさわしい豪華なおせちを是非とも食したいのは私だけではないでしょう。

おせち料理は縁起物、この程度の知識は日本人であれば当然の知識として備えているとは思いますが、どの食材にどういう意味があってどのような縁起が込められているのかは実際は良く知らないのが実情だと思います。

意味や由来など主要なおせちの食材を中心にまとめていきます。

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おせち料理とは?

おせち料理の由来ですが御節供(おせちく、おせつく)の略であり中国から伝わった五節供が元となり、奈良時代に朝廷内で振舞われた節会を庶民が真似て行った五節句の祝儀料理が元と言われている。

そのころは現在の様には豪華なおせち料理では無かったでしょうが、土地の特産品や名物、縁起物や旬な食材などを取り入れつつその土地土地で独特の祝儀料理などがあったのだろうと予想される。

また現在では重箱に詰められたイメージの強いおせち料理ですが、古くは膳に盛られた物を御節と読んでおり重詰めしたものは食積と呼ばれていたようだ。時代の流れと共に販売時の美しさや見栄えや管理のし易さから重詰めのおせち料理が広がったとされている。

おせち料理の内容や構成

おせち料理は大まかに分けると口取り肴や酢の物、焼き肴や煮物などの種類があると言われ、それぞれの食材をそれぞれの調理方法や味付けなどで御節料理の一角を担っている。

歴史が古く文化のあるおせちは重箱に詰める事でめでたさを重ねるという意味の縁起が担がれており、一つの重に飾り付ける品数は奇数とされている。

なぜ奇数がいいとされているのかは、偶数は分かれる数字である為奇数の方が縁起を担ぐ意味でも意味のある数字であり、身近なところでは結婚式などでもご祝儀は奇数でお包みするなどの縁起が担がれているのが知られているところです。

縁起がいいとされる奇数

日本では古くから偶数よりも奇数の方が縁起がいいとされている。

これは道教や陰陽道に起源を持つ考え方で奇数を陽の数字、偶数を陰の数字として扱う考え方を元に昔の日本人が身の回りの習慣に反映していった物が文化化していった事が考えられる。

日本の暦の上でも1月1日の元日や1月7日の節供、3月3日ひな祭)、5月5日の端午の節供、7月7日の七夕、9月9日の重陽の節供などが有名なところで奇数になぞらえた日時に各節句を行う文化が定着しています。

特に陽の数字の中でも9は陽が極まった状態を表しているため、9月9日は重陽の節句と呼ばれており陽が重なるめでたい日とされていることが理解できる。

祝い肴(口取り肴)は幅広い品目で彩りや縁起も豊富

黒豆の栄養と効能!魔を払う縁起を持つ

おせち料理の代表的な料理としてあげられるのが豆料理ですが、その中でも黒豆はおせち料理の品目としてよく知られています。

黒は道教における邪除けの色であり一年の魔を払う縁起が込められている品目であり、長寿と健康を込めた意味合いもある。まめに働き豆に暮らしていく、そんな願いが込められた黒豆は縁起として是非とも食べたいおせち料理の一品ですね。

因みに黒豆は漢方薬などにも使われている食材で、ビタミンEやイソフラボンやカルシウム等が豊富で強い抗酸化作用や動脈硬化や高血圧や肥満などの予防にも効果的ですので、ダイエット効果なども期待できる食材です。

かまぼこの飾り切りと効果

かまぼこは形が半円状なので初日の出の形に似ておりめでたいという意味から初日の出をイメージさせる食材として縁起を担がれている。また日本ではめでたいときに紅白の幕で飾ったりしますので、御節のかまぼこも紅白の物が多くさり気なくおめでたい雰囲気をかもし出しているのがかまぼこです。

平安時代にはかまぼこに関する記述も見つかっており、当時の食料事情を考えると肉食より魚を食す文化だったと思われますので、その魚を使った加工品として栄養価の高い食品としてかまぼこは普及したのではないかと思います。また、醤油等との相性も考えると、平安時代当時も醤油文化との絡みでかまぼこを食せる事はめでたいことだったのかもしれません。

かまぼこの材料は主に魚のすり身でたんぱく質の構成が高い為、筋肉を付ける効果やエネルギーとなる効果が期待されます。

栗金団(栗きんとん)の由来と意味

栗きんとんの色は黄色であり黄金色でもありますので、財宝をイメージする縁起物として豊かさや財産、勝負運の向上などの意味を持ちそういった縁起が込められた食材です。

今でも御参りやお賽銭を入れて願い事といったら家内安全や商売繁盛などがあげられますが、おせち料理の中にも同じような願いや意味をもつ縁起物として栗きんとんが取り入れられています。

栗は栄養面で見ても優れており、カロリーは豊富で食物繊維やたんぱく質なども多く含まれています、食物繊維は体内の老廃物の排除などにも効果的ですので腸内環境を整える効果なども期待できるでしょうし、高い栄養価から年初めの御節としても相応しいのかと思います。

伊達巻きの由来と意味、どのような縁起を持つのか?

伊達巻きの伊達は華やかさの意味であり巻物や書物に似ていることから文化や学問、教養等を持つことを願う縁起物で、魚のすり身とたまごが材料となっているのでとても栄養価の高い一品でもある。

長崎に伝えられたカステラからかまぼこに応用がなされ、伊達巻となった和と洋のコラボレーションのなせる業との説もある。

昆布巻きをお正月に食べる意味とは?

昆布はよろこぶにつながる縁起物とされ、かんぴょうで巻く事で結ぶという縁起も含まれているとされており、ニシンを巻くことが多いので父母を二親として有難がり子孫繁栄などの意味合いもあるとの説もある。

昆布はミネラル類、水溶性食物繊維が豊富でアルギン酸とフコイダンが含まれており、美肌効果やたんぱく質脂質糖質の代謝などに効果的。

 酢昆布の効能とダイエット効果

数の子の縁起は子孫繁栄

数の子は見た目でも分かりますが子孫繁栄や子宝に恵まれるなどの意味があり縁起が込められています。プチプチした食感がたまらず癖になってしまい食べまくっていた事を思い出します。

田作りの意味と由来

イワシの佃煮であり田畑の肥料として鰯を田の肥料として使ったところ豊作に恵まれたことから五穀豊穣の縁起が込められています。鰯ですからカルシウどは豊富ですので

たたきごぼうには開運の願いが込められている

地中に根を張り細く長く伸びるごぼうは縁起物として有名で、たたきごぼうは身を開いて開運の意味や縁起をもつ。

ごぼうは食物繊維が豊富で体内の脂質の排泄の働きや腸内環境を整えるなどの効果があるのでダイエットなどにも効果的な食材といえるので、痩せたい方や美容効果を期待できる。

焼き肴、酢の物、煮物は後ほど追記して行ければと思います。

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焼き肴は祝い事に多く用いられる料理方法

鰤の焼き物は出世魚の縁起かつぎ

鰤は出世魚とも言われておりその縁起にあやかりおせち料理に用いることが多い。大きさによって呼び名の変わる鰤は関東では小さい順にワカシ→イナダ→ワラサ→ブリと呼ばれており、関西ではワカナ→ツバス→ハマチ→メジロ→ブリと呼ばれている。

旬は冬であり産卵期前で脂が乗るとてもおいしく、御節に使う時期はぶりが旬の時期でもありとてもおいしい時期である。一部地方では、嫁に出した側がお歳暮に寒ブリ一本を送ったり、嫁にでた嫁の実家に嫁ぶりがいいとの事でにぶりを送る風習があるところもある。

ブリは栄養面で考えてもとても栄養が豊富であり、脂肪分の多いブリは不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富でこれらの栄養素によって高血圧や貧血の予防、動脈硬化予防、老化予防、ボケ予防などの効果が期待できます。

また、糖質の代謝や脂質の代謝の向上効果なども期待できますので、こういった面でも太りがちなお正月のおせち料理として相応しいのかもしれません。

鯛の焼き物は祝い事に多く用いられる

たいは縁起物として有名で多くの祝い事などに用いられている魚でもあり、めでたいとの語呂合わせからくる上赤い色はめでたいとされている事も縁起を担ぐ理由の一つとされる。

また、七福神の中の一人である恵比須様は釣竿で鯛を釣り上げでおり民間信仰のえびす講では五穀豊穣・商売繁盛・家内安全を願っている。神道では鯛はとても重要で冠婚葬祭等の祭礼に欠かせない存在でもある。

鯛の栄養としては血液をサラサラ成分のDHAやEPA、たんぱく質などが豊富で免疫力の向上などの効果が期待されます。

海老の焼き物には長寿の縁起が

海老も縁起物としてとても有名で多くの祝い事で用いられている。めでたい色である赤、長いひげや背を曲げている姿からのイメージから長寿の縁起を担ぐものと言われており、脱皮を繰り返すエビは生命力や出世を願う縁起物とされるている。

伊勢海老やクルマエビを使うことが多いが、一般的には求めやすさから車えびが多く使われている。

エビは高タンパクでありながら低脂肪の健康に良く、不飽和脂肪酸が多く動脈硬化、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞などの予防に効果的です。

鰻の焼き物に出世の祈願を込める

ウナギをおせち料理に使うことは珍しいが鰻登りなどから出世を祈願する縁起を担いでいる。

鰻は土用の丑の日で有名で栄養豊富な食材として夏ばて防止の効果などがいわれています。他には血液をサラサラ成分のDHAやEPAも多く含んでおり、がんの予防やボケ防止、動脈硬化や風邪予防、美肌や滋養強壮などさまざまな効果があるといわれています。

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酢の物もおせち料理には欠かせない一品

紅白なますはお目出度い色いが華やか

なますはにんじんと大根で紅白を彩っためでたい料理でお正月にぴったりの縁起物。お酢は食材を長持ちさせるなどの効果がありますので、おせち料理にはぴったりであり、簡単にできることから重宝されている。

お酢には脂肪低下効果や血圧低下、血糖値上昇の抑制など効果があるといわれていますので食べすぎや運動不足のお正月には酢の物を是非とも取っておきたいところですね。

ちょろぎは長寿の縁起を持つ

長老木や千代呂木、または長老喜とも書かれどれも長寿をイメージさせる。黒豆と添えて食されることが多く、めでたい赤と魔よけの黒の組み合わせが年初めの縁起物として相応しい。

病の侵入から身体を守り血流を良くし気を静める精神安定剤のような効果があるとされる。

酢蓮はちらし寿司やおせち料理に

レンコンの酢の物であり、穴が多くあいており未来が見通せるとの縁起を担ぐおせち料理の一品である。レンコンは殆どが水分でできており脂質が少ない為油を使った料理との相性がいいとされる。

お正月に食べる煮物の食材とレシピ

芽出しくわいには出世の縁起を持つ

芽出しくわいは太い目が一本伸びることから出世やめでたいに掛けた縁起物で一年を快く過ごせるようにとの願いが込められているもの。併せて、黄色にクチナシで着色し財やお金、豊かさを祈願する意味も持たせている。

くわいは栄養価が高くデンプン質が豊富で炭水化物、カリウム、葉酸、カテキンなどの栄養価を含んでいる。葉酸は妊婦さんに必須の栄養素として注目を集めていますし、カテキンは抗酸化作用や抗ガン作用,殺菌作用などが有名です。

ダイエットなどにも向いているかも知れませんね。

花蓮根は将来を見通せる縁起物

レンコンは穴が多くあいており将来を見通せる縁起物としておせち料理では多くの品目として使用されている。

花蓮根はレンコンの穴の形状に沿って華の様に飾りつける華やかさなどもお正月に向いていて見た目にもとてもめでたい印象を受ける一品です。

矢羽根蓮根は邪気や邪意を払う意味が

破魔矢の矢羽根に見立てたもので、破魔矢に込められる邪気や邪意、邪道や邪心等を浄化する願いが込められている。新築した際に鬼門に向けて棟の上に弓矢を立てたり、新生児の初節句に破魔矢・破魔弓を贈る習慣があり、人生の節目節目に邪気を払う意味合いが大きい。

八ツ頭は末広がりの意味あいが

里芋を使ったこの料理は、親芋から小芋が多く取れることから子宝に恵まれる意味をもち、縁起を込めた一品であり、親芋の大きさなどから頭になるなどの願いや縁起も含まれている。

また八と言う数字は末広がりなどの意味合いも持つ。日本では古くは八は聖数であり八雲や八咫鏡や八重桜等にも見るように数が大きい等の意味合いもある。

金柑は華やかな色合いで金運上昇

金柑は財宝としての金冠に語呂あわせで掛けている縁起物で金運上昇などの願いが込められると共に、色合いも黄色と華やかなので彩りの面でもめでたいおせち料理にはぴったりである。

咳やのどの痛みに効果があり年初めの喉の調子を整えてくれている存在でもある。

梅花にんじんは華やかな彩が目にとまる

梅花にんじんはにんじんを梅の花の形に飾りつけたもので、見た目の華やかさなどを飾り付けています。梅の花もめでたい花とされており、県花として茨城県、大阪府、和歌山県、福岡県、大分県が採用していると共に菅原道真を祭神とする神社である天満宮では梅がシンボルとされている。

陣笠椎茸・楯豆腐・手綱こんにゃく

陣笠椎茸は武家社会の名残であり勝負運などの縁起や意味合いがあるとされている。椎茸は見た目が陣笠の用でありそれらに由来するものとされ、楯豆腐は家内安全などの意味合いがあるといわれる。

豆腐は畑の肉とも言われるほどの栄養価を持っていますので、当時の貴重なエネルギー源として高たんぱく質、低カロリーの健康食品は重宝されたことでしょうし、豆腐や椎茸などは貴重でめでたいとされる食材だったのかもしれません。

こんにゃくは江戸時代には広く庶民の間に普及が広まった食材でもありますし、現在でも健康によく腸内の環境を整えるなどの効果で親しまれていますので、年初めに食べることは健康面でもいい事かもしれません。

まとめ

おせち料理は日本の文化であり意味や縁起を調べていると歴史を意識する面も多くあります。歴史がどうでこうでとかしこまっておせち料理を食べる必要は無いとは思いますが、ある程度の縁起や食材の意味などは理解しておくといいでしょう。

また、日頃の食生活と違った食材を中心に食べることで体調を整える効果や健康面でも効果的な栄養素が豊富に含まれていますので、それらも確認しておくといいでしょう。

年に一度の正月であり、その時に食すおせち料理ですので、いい年になるように縁起を意識することもいいものかと思います。

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