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あけびの栄養素と効果効能!薬草や生薬としても大活躍

あけびの実は幅広い栄養素を含み様々な効果効能を持ち、あけびの茎は木通(もくつう)とも呼ばれ生薬に使われる程です。果実であり水分が多くビタミン類も幅広く含有するあけびの実は知名度は高いがあけびの食べ方やその実の味わいを知る事の少ない印象を持ちます。

そんなあけびの実に含まれる栄養素の効果や効能、生薬や薬草としてどのような病気の予防や症状改善に役立つのでしょうか?それらを確認して行きたいと思います。

目次

あけびとは?実に含まれる栄養素と効果効能

あけびは水分量の多い果実であり独特の甘味を持ちます。あけびの蔓や葉、根は薬草や生薬としても使われる程の効能を持ち、茎の部分は木通(もくつう)とも呼ばれ利尿作用、抗炎症作用を持ちます。

漢方薬では竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)の材料として竜胆、黄苓、山梔子、木通、車前子、沢瀉、当帰、地黄、甘草と共に配合され排尿痛、残尿感、尿のにごりなどに効能を持ち、内熱、痰湿タイプの人に適応する。

これらの薬効以外にもあけびの実には様々な栄養素が含まれますので、それぞれの効果や効能を確認して行きましょう。

あけびの実の栄養素

あけびは多くの果実と同様に70%以上が水分ですが様々なビタミン類やミネラル類を含んでいます。あけびの実は適度に甘く非常に癖になる味わいを持ちますが、りんごやみかん、ぶどう、梨などに比べるといまいち知名度も認知度も低い果実でもあります。

あけびのカロリー量は100gあたりで見ても82kcal程度でやや低カロリーであり、栄養面ではビタミンC、B6、B1、ビタミンE、葉酸、銅、パントテン酸、食物繊維、マグネシウム、カリウム、マンガン、鉄など含有量は多くはありませんが幅広い栄養素を含む果実でもあります。

これらあけびに含まれる栄養素のそれぞれの効果や効能を見て行きましょう。

あけびはビタミンC含有量が高い!抗酸化作用や美肌効果が

あけびの実には比較的ビタミンCが多く含まれており、ビタミンCを豊富に含むイチゴにも負けないほどの含有量を持ちます。このビタミンCには抗酸化作用や美肌効果、ストレスを多く感じる時に必要性が高まるなど重要で多くの身近な状況で必要となる事が多い栄養素です。

特にストレス時、ストレスを感じた際にはビタミンCが失われると言われており、その為に不足したビタミンCを補う必要性が高まるとされています。

また抗酸化作用は体内の活性酸素を消去し、細胞などに害を与える活動を未然に防ぐ、予防するなどの効能で特に美容効果、しみやシワ、たるみやハリなど美肌効果がある栄養素です。

イチゴやみかん、りんご、キウイなどの多くの果実に含まれるビタミンCですが、あけびの実にも多く含まれて居ます。

食品別ビタミンC含有量(100g辺り、mg) 食品別の栄養素含有量一覧
赤ピーマン 170mg パセリ 120mg レモン 100mg
モロヘイヤ 65mg いちご 62mg キウイ 69mg
ブロッコリー 120mg キャベツ 41mg じゃがいも 35mg
のり 210mg 玉ねぎ 8mg アボカド 15mg
きんかん 49mg トマト 15mg グレープフルーツ 36mg

銅もあけびには多く含まれる!鉄の補助、活性酸素の撃退

銅はミネラル分の一種でありあけび以外では牛、豚、鶏のレバーなどに多く含まれる栄養素で、この銅にもビタミンC同様に活性酸素を消去する働きを持ち、体内の鉄分の働きを助ける役割、効能を持ちます。

鉄の吸収や貯蔵を助ける効能を持ち、ヘモグロビンの生成にも銅は重要な役割を果しています。不足すると貧血などに繋がる事もありますので、銅不足に陥らないように日々の食生活に注意しましょう。

妊婦必見!あけびは葉酸含有量も多い、妊娠中の葉酸源として追加

葉酸は妊娠中の妊婦に特に必要と言われる栄養素で、妊婦のお腹の中の胎児、赤ちゃんの健全な発育に必要な栄養素と言われています。特に重要なのが妊娠初期の摂取であり、先天性の疾患や無脳症などの症状を発症するリスクが高まると言われています。

ただ食品からの葉酸の摂取では吸収率が低いとの意見も見られる事からサプリメントなどの活用で葉酸の摂取を行う方法がベストと言われる事もありますが、あけびにも葉酸を多めに含む特徴を持ちますので妊娠時の摂取におすすめです。

葉酸の含有量(100g辺り、単位) 食品別の栄養素含有量一覧
鶏レバー 1,300μg 牛レバー 1,000μg 豚レバー 810μg
パセリ 220μg ドライイースト 3,800μg 焼きのり 1,900μg
アスパラガス 180μg クレソン 150μg ブロッコリー 120μg
芽きゃべつ 220μg アマランサス 130μg 納豆 120μg

ビタミンB6は脳内ホルモンの分泌に重要

あけびに含まれる栄養素であるビタミンB6にはタンパク質を構成するアミノ酸に分解する効能を持ち他のアミノ酸、神経伝達物質の合成に関わります。

たんぱく質の摂取量が多いほどビタミンB6が必要になりますので、摂取バランスを心がける必要性が出てきますので、あけびを始めビタミンB6を含有する食品や食べ物を合わせて摂取する食生活を心がけましょう。

  • マグロ
  • さんま
  • 牛レバー

水溶性のビタミンB1は糖質をエネルギー変換する効能が

生命活動のエネルギーとして糖質や脂肪をエネルギー変換する事が重要ですが、ビタミンB1には糖質の代謝を促進し必要なエネルギー変換に関わっています。

あけびにも含まれますが含有量は多くはないので他の高含有量の食品や食べ物からの摂取が理想的ですし、ビタミンB1が不足する事で倦怠感や食欲不振、むくみなどの症状が出ますので注意しましょう。

白米を中心とした食生活ではおかず等からのビタミンB1の摂取が求められます。

  • 豚肉(ヒレ、ロース)
  • うなぎのかば焼き
  • そば
  • 玄米

あけびはパントテン酸を含む!脂質、糖質の代謝に関与

パントテン酸は脂質や糖質の代謝に大きく関与しており、特にたんぱく質をエネルギー変換する際に重要な役割を果たしています。

パントテン酸は腸内で合成される成分でもありますので、特に意識しなくとも問題は無いと言われますが不足すると成長障害等を起こすとも言われますので注意しましょう。

  • アボカド
  • 納豆
  • 鶏レバー

アボカドの脂質成分の特徴と栄養価の効果!美容や妊婦やダイエットに活かせ

あけびの食物繊維の効果と効能

あけびには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が同量程度含まれます。この食物繊維は腸内環境を整えたり便秘の改善、食事の際の急激な血糖値の上昇を抑えたりと非常な重要な働きを持ちますので、日々の食生活の中で食品や食べ物からの適切な摂取が求められます。

あけびの食物繊維含有量はそれ程多くはありませんが、コレステロール値の減少や肥満の防止などにも繋がる事から注目すべき成分であるとも言えるますし、食物繊維は様々な食品に含まれますので習慣的な摂取を行いましょう。

  • 果実
  • 野菜
  • 大麦
  • こんにゃく
  • ごぼう
  • きのこ
食品別不溶性食物繊維含有量(100g辺り、単位) 食品別の栄養素含有量一覧
いんげん豆 11.8g パセリ 6.2g おから 11.1g
グリーンピース 5.3g エリンギ 4.0g きくらげ 57.4g
あずき 11g きな粉 15g 納豆 4.4g
アマランサス 6g とうもろこし 8g ラズベリー 4g

マグネシウムはカルシウムとのバランスが重要

あけびに含まれているマグネシウムには酵素の働きや作用を活性化する働きや、神経伝達や筋肉の収縮を正常に保つ働きがありますが、骨にとって重要なミネラル分でもあるカルシウムを摂取するときも非常に重要になるのがマグネシウムです。

カルシウムの吸収を効率的に行うためにはマグネシウムとの摂取バランスが重要と言われており、理想的な摂取バランスはカルシウムが2に対しマグネシウムが1となっています。

その為、カルシウムを豊富に含む食べ物や食品を多く摂取してもマグネシウムが不足している場合は思うほどのカルシウムの吸収には至らないとも言われますので、マグネシウムを豊富に含む食品も合わせて摂取することを心がけましょう。

  • そば
  • 豆腐
  • ほうれん草

カリウムにはむくみの予防や過剰塩分の排出効果がある

ミネラル分の一種でもあるカリウムには過剰に摂取しすぎた体内の塩分を体外に排出する効能があり、高血圧の予防やむくみの症状改善に効果があります。

体内では主に腎臓で処理されることの多いカリウムは腎機能の障害や腎疾患などがある場合には摂取に注意が必要ですが、体内のナトリウムとの相互作用しつつ神経や筋肉、細胞膜などさまざまな機能に影響を及ぼしています。

水に溶けやすい性質を持ちますので摂取の際には生のままの野菜や果実、もしくは煮汁やスープも摂取するレシピや料理法がおすすめですし、味噌汁などの塩分が多い汁物にはカリウムを豊富に含む野菜などを沢山入れるといいでしょう。

  • 里芋
  • バナナ
  • ほうれん草
カリウムの含有量(100g辺り、単位) 食品別の栄養素含有量一覧
パセリ 1,000mg よもぎ 890mg アボカド 720mg
ひきわり納豆 700mg こんぶ 5,300mg とろろこんぶ 4,800mg
あおさ 3,200mg わかめ 5,200mg にんにく 530mg
納豆 660mg しそ 500mg アマランサス 600mg

マンガンには酵素の働きの活性化や骨の発育にも欠かせない

マンガンはカルシウムやマグネシウムと同様に骨の発育にとって重要な効能をもつミネラル類の一種で、特に成長期のマグネシウムの摂取は子供の成長や慎重の伸び、骨格形成などに重要な役割を果しているといわれています。

腎臓や肝臓、すい臓、髪の毛などにも多く含まれるマグネシウムは、糖質や脂質の代謝や補酵素としてさまざまな働きを持ちますので、意識的に摂取を心がけるといいでしょう。

あけびには他にも様々な栄養素が含まれる

これらの栄養素の他にもあけびには様々な栄養素が含まれています。含有量はそれ程多くはありませんが栄養バランスの良い果実でもあり、鉄、ビタミンEと多くの効能が期待できます。

あけびの食べ方

あけぼはそのまま食べると独特の甘みを感じますが、煮物や炒めもの、和え物など幅広い調理方法にも合いますし味付けも多彩です。食感も楽しめる素材としてレパートリーに入れておくと料理の幅も広がるでYそう。

まとめ

あけびの実には豊富な水分と合わせて様々な栄養素が含まれています。普段それ程多く食する機会の少ない果実ではありますが時折食べてあけびの味わいと共にこれらの栄養素を楽しめたらと思います。

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